
斑れい岩と玄武岩の違いとは?基本を押さえよう
斑れい岩(はんれいがん)と玄武岩(げんぶがん)は、どちらも火山やマグマからできた火成岩(かせいがん)という岩石の一種です。
しかし、見た目や成り立ち、硬さや成分などに大きな違いがあります。
この記事では、中学生にもわかりやすく、両者の特徴と違いを詳しく説明します。
火山の岩石に興味がある人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
斑れい岩とは?性質と特徴
斑れい岩は、深い地中でゆっくり冷えてできる深成岩の一種です。
マグマが長い時間をかけて冷えるので、大きな鉱物結晶(結晶の粒)がよく見えます。
「斑れい」という名前は、斑(まだらな)模様があることに由来しており、これは大きな鉱物の結晶が背景の細かい部分の中に散らばっているためです。
特徴は以下の通りです。
- 色は主に暗灰色や黒色
- 鉱物の粒が大きくてはっきり見える
- 主に斜長石と斑れい石という鉱物が多い
- 火山の地下深くでゆっくり冷えて固まるため、結晶が成長しやすい
地面のかなり深いところで作られるので、斑れい岩が地表に現れるのはかなり長い時間の地殻変動の結果です。
そのため、地質学では斑れい岩などの深成岩は、地球内部の変化を知る手がかりにもなっています。
玄武岩とは?特徴とでき方
一方、玄武岩は地表やごく浅いところで急に冷えて固まる火山岩(かざんがん)です。
溶岩が噴出し、すぐに外気に触れて冷やされるため、鉱物の結晶は非常に細かく、小さくて肉眼では見えにくいのが特徴です。
玄武岩の特徴をまとめると:
- 色は黒っぽいことが多い
- 鉱物結晶は非常に小さいため細粒
- 主成分はカンラン石と斜長石
- 海底火山の溶岩としてもよく見られる
玄武岩は地球の海底を構成する岩石としても有名で、地球のプレートの下に広く分布しているため、地球科学で重要な岩石の種類です。
また、玄武岩のサンプルを使って、地球の歴史や火山活動の研究が進められています。
斑れい岩と玄武岩の違いを分かりやすく比較!
ここで、斑れい岩と玄武岩の違いを表にまとめてみましょう。
違いがひと目でわかるので参考にしてください。
項目 | 斑れい岩 | 玄武岩 |
---|---|---|
形成場所 | 深い地中(地下深部) | 地表や浅い地中(火山の溶岩) |
冷却速度 | ゆっくり冷える | 急速に冷える |
鉱物結晶の大きさ | 大きくはっきり見える | 細かくて見えにくい |
主な鉱物成分 | 斜長石・斑れい石 | 斜長石・カンラン石 |
色 | 暗灰色~黒色 | 黒色や暗色 |
代表的な用途 | 建材や土木材料 | 道路材料や建築材料 |
このように、冷える場所と速度、鉱物の大きさや色に大きな違いがあります。
地球の地下ではゆっくり冷えて大きな結晶ができ、表面では急いで冷え細かい鉱物になるため、この性質の違いが岩石の見た目や特徴を決めています。
まとめ:斑れい岩と玄武岩の違いを理解しよう
最後にもう一度ポイントを整理しましょう。
斑れい岩は地下深くでゆっくり冷えるため、鉱物の結晶が大きくはっきりしていることが特徴です。
一方、玄武岩は火山の溶岩が急速に冷えてできるので、結晶は細かく肉眼で見づらいのが特徴です。
また、成分も少し違い、斑れい岩は斜長石や斑れい石が多く、玄武岩は斜長石やカンラン石が中心になります。
この違いを理解すると、学校で学ぶ火山や地球のことがもっと面白くなりますよ。
火成岩の世界に興味を持って、ぜひ周りの岩石を観察してみてくださいね。
斑れい岩と玄武岩の見分け方がわかれば、地球のなぞを探る楽しさが広がります!
玄武岩に含まれるカンラン石は、実は地球のマントル(地下深くの固い層)に近い成分と言われています。だから玄武岩を研究すると、地球の内部がどんな風にできているのかが少しずつわかってくるんですよ。火山から噴き出す溶岩の一部が玄武岩になるのは、地球の奥深くから持ってきた材料を見ているようなもの。まるで地球のタイムカプセルみたいですよね!
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