
扇状地と河岸段丘の基本的な違いについて
みなさんは扇状地と河岸段丘という言葉を聞いたことがありますか?どちらも自然の地形で、川や水と深い関係がありますが、その特徴やでき方には大きな違いがあります。
扇状地は、山の斜面からゆるやかに広がる扇の形をしており、河岸段丘は川の横に階段状の段差ができている地形のことです。ここでは、この二つの違いをわかりやすく説明し、より深く理解できるようにします。初心者や中学生の方でもすぐにわかるように、基本から解説しますので安心してくださいね。
まずはそれぞれの基本的な成り立ちと形の特徴を理解しましょう。
扇状地とは?特徴と形成のしくみ
扇状地(せんじょうち)は、山の谷口などにできる扇のような形をした平らな土地です。雨や雪解け水が山から流れ出すと、砂や小石が一緒に運ばれてきます。川の流れが緩やかになる場所で砂や石がたまり、徐々に土が積み重なっていきます。
こうして土や砂利がたまってできた平らな土地が扇状地です。形は扇を広げたように広がっていて、水はけがよいことが多く、農業に適しています。
また、複数の小川が扇状地の中ではいくつもできて流れるため、水路は変わりやすいのも特徴です。
河岸段丘とは?特徴とでき方
河岸段丘(かがんだんきゅう)は、川の横にできる段々のような地形です。過去に川が流れていた高さが違う場所に、段状の平坦地が複数あります。
これは川が長い時間をかけて地面を削りつつも、土地が少しずつ盛り上がった(地盤が隆起した)ことで古い川の跡が階段状に残ったものです。
人が建物を建てたり、水田をつくったりすることも多い地形ですが、段の部分は崖のように急な場所もあります。
扇状地と河岸段丘の違いを表で比較!
ここで、それぞれの特徴を表にまとめてみました。
水路が変わりやすい
なぜ違いができるの?形成過程のポイント
扇状地は主に川が物を運んで広げる場所でできるのに対し、河岸段丘は川の流れによって土地が削られ、さらに土地そのものが動いてできるという点が大きな違いです。
扇状地は堆積作用、河岸段丘は浸食作用と地盤の隆起が混ざった作用で形作られています。
この違いを知ることで、自然の力がどのように地形をつくりだすのか、より興味がわいてくるでしょう。
自然観察の際にも、どちらの地形かを見分けるポイントとしてぜひ活用してください。
扇状地の水路は変わりやすいって知ってましたか?川の流れがゆるやかになると、水は砂や石を運びます。この砂利などが川の流れを妨げることもあって、水の通り道が頻繁に変わるんです。そのため、扇状地の中では小川の位置が年ごと、場合によっては季節ごとに変わることもあります。川の流れが変わる理由って聞くと、大きな自然災害のイメージがありますが、扇状地ではそれが自然のなかで当たり前に起きている現象なんですよ。だから農業やまちづくりの際には水路の変化に気をつける必要があります。
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