EBITDAとROICの違いを徹底解説！初心者にもわかる財務指標の基本

---

EBITDAとは何か？基本を理解しよう

まずはEBITDAについて説明します。EBITDAは「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization」の略で、日本語では「利息・税金・減価償却前利益」と言います。これは、企業の本業からの利益を測る指標で、利息や税金、設備投資の減価償却費を除いた利益を示しています。

たとえば、企業がどれだけ効率よく商品やサービスを売って利益を出しているかを見るために使われます。また、税金や借入金の状況に左右されずに純粋な事業の収益力を見ることができるので、企業の経営状態を分析する際に役立ちます。

特に設備投資が多い企業や新規事業が多い企業では、減価償却が大きく利益を圧迫しやすいため、EBITDAを見ることでより正確な利益の状況を把握できます。

ROICとは？投資効率を測る指標

次にROICについて説明します。ROICは「Return On Invested Capital」の略で、「投下資本利益率」とも言います。簡単に言うと、企業が事業のために投入した資本（お金）に対してどれだけ効率よく利益を出しているかを示す指標です。

ROICは、企業が投資した資本の使い方が上手かどうかを判断するのに役立ちます。高いROICは、少ない資本でたくさんの利益を上げていることを表します。

また、投資家はROICを見て、その企業が魅力的な投資先かどうかを判断します。ROICが資本コストを上回っているなら、企業はその資本をうまく運用し、価値を生み出していると考えられます。

EBITDAとROICの違いとは？両者を比較しよう

EBITDAは主に利益の絶対額や企業の収益力を見る指標であり、ROICは資本の効率性を測る指標であるという点が最大の違いです。

以下の表で違いをまとめます。

ding="5">

指標名	目的	計算方法	使い方
EBITDA	事業の利益力を測る	営業利益＋減価償却費	収益力の評価や企業価値評価
ROIC	投資資本の効率性を測る	税引後営業利益 ÷ 投下資本	資本効率や経営効率の評価

また、EBITDAは数字だけで利益力がわかりますが、ROICは投資した資本に対してどれだけの利益が上がっているかを比例で示すため、経営の健全性を把握しやすいと言えます。

まとめると、EBITDAは利益の大きさを、ROICは利益の効率性を示す指標と覚えると良いでしょう。

なぜ両方を見ることが大切なのか？

EBITDAとROICは似ているように見えて、それぞれ異なる視点から企業を分析します。

• EBITDAは企業の事業活動での利益規模を教えてくれるため、売上や利益の伸びを見る際に重要です。
• ROICは企業が資本を使ってどれだけ効率良く利益を生んでいるかを示すため、資金の使い方や経営の効率性を評価できます。

両方の指標を見ることで、企業が大きな利益を上げているだけでなく、投資したお金を有効に使っているかどうかもわかります。

企業の真の価値や成長性を把握したいときは、EBITDAだけでなくROICも確認することが大切です。

投資家や経営者はこの二つの指標を組み合わせて、より正確な企業分析を行います。

ピックアップ解説

EBITDAは企業の利益を計るときに使う言葉ですが、この指標、実は「減価償却費」をわざと除外しているのがポイントです。減価償却費っていうのは、例えば機械や建物などの資産が時間とともに古くなって価値が下がる分のお金のこと。EBITDAを使うと、こうした会計上の費用の影響を避けて、会社の実際の稼ぐ力をチェックできるんですね。つまり、設備投資が多い会社でも利益の本当の実力を素直に見られる便利な指標なんです。こうした工夫があるから投資家はEBITDAをよく注目しているんですよ。

---