
経費計上と資産計上とは何か?基礎から学ぼう
みなさんは、「経費計上」と「資産計上」という言葉を聞いたことがありますか?これは会社や個人事業の会計でとても大事な言葉です。
経費計上とは、ビジネスで使ったお金を「その期の費用」として記録することです。たとえば、1か月の電気代や文房具の購入費用など、毎日の活動で消費されるお金が該当します。
一方で、資産計上は、それを使って長い期間にわたって利益を生むものとしてお金を使った場合に使う記録方法です。たとえば、新しいパソコンや機械、車などは資産として扱われます。
この違いが、会社の利益や税金計算に大きな影響を与えます。
それでは、なぜ分ける必要があるのか、どんなケースで使い分けるのか、これから詳しく解説します。
経費計上と資産計上の違いを見分けるポイント
経費計上と資産計上をきちんと区別するために、次のポイントに注目しましょう。
- 使用期間:短期間に消費されるものは経費計上
長期間使うものは資産計上 - 金額の大きさ:通常、金額が大きいものは資産計上。ただし金額だけで判断しないこともある
- 税法上のルール:国や地域によって決められているルールに従う必要がある
具体的には、10万円未満のパソコンは経費計上、10万円以上のパソコンは資産計上といった基準を設けている会社もあります。
このルールによって、会計処理の期間や税金の支払い時期が変わり、会社運営に大きな影響を与えます。
経費計上と資産計上の実際の違いを表で理解しよう
分かりやすく表にまとめました。
項目 | 経費計上 | 資産計上 |
---|---|---|
使う期間 | 短期間(通常1年以内) | 長期間(複数年) |
費用の扱い | 購入した期の費用になる | 購入した期ではなく減価償却で複数年に分けて費用化 |
税務上の影響 | すぐに費用として認められ、利益が減る | 費用化は時間をかけて徐々に行うため利益への影響が分散 |
対象例 | 消耗品、電気代、交通費 | パソコンや車、建物 |
このように、どのように計上するかで、会社の利益の数字や支払う税金も変わるため、正しく使い分けることが重要です。
なぜ経費計上か資産計上かを正しく分ける必要があるのか?
経費計上か資産計上かは、会社の利益や財務状況に直結します。
経費として計上すると、その期の費用が増えて利益が減ります。利益が減ると、支払う法人税も減ることが多いです。
一方、資産として計上すると、一度に費用にせず数年に分けて費用化(減価償却)します。そのため、その期の利益は大きく減らず、税金の支払いも分散されます。
この判断を間違えると税務署から指摘を受けたり、経営判断が誤ったりする原因になります。
そのため、税務や会計の専門家の意見を聞きながら正しく処理することが大切です。
経費計上と資産計上の違いでよく話題になるのは「減価償却」という仕組みです。例えば高いパソコンを買ったとき、その金額を一度に経費にすると、その年の利益が大きく減ってしまいます。そこで、その費用を数年に分けて少しずつ計上するのが減価償却です。減価償却を使うことで、会社の財務状態をより正確に表せるんですよ。こうしたルールがあるからこそ、経費計上と資産計上の使い分けが必要なんですね。
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