
ThreadとZigbeeって何?基本の違いをわかりやすく解説
最近、スマートホームやIoT(モノのインターネット)が普及する中で、Thread(スレッド)とZigbee(ジグビー)という名前をよく耳にします。どちらも家の中で使うワイヤレス通信の技術ですが、初心者にとっては区別が難しいものです。
まず、ThreadとZigbeeはどちらも低消費電力で近距離の通信に向いている規格ですが、それぞれの設計思想や使われる仕組みが違います。例えば、Zigbeeは2000年代からあり、産業用や家庭用のデバイスで広く使われています。一方、Threadは比較的新しく、インターネット技術をベースにして安全性や拡張性に優れているのが特徴です。
これから詳しく、ThreadとZigbeeにはどんな違いがあるのか、順番に見ていきましょう。
ThreadとZigbeeの技術面の違い
ThreadとZigbeeの一番の違いは、通信の仕組みとネットワーク構造にあります。
- 通信方式:ZigbeeはIEEE 802.15.4という規格を利用したメッシュネットワークを使います。独自のアプリケーション層を持ち、多くのプロファイルで様々な使い方ができます。
- Thread:これもIEEE 802.15.4の無線技術を使いますが、IP(インターネットプロトコル)をベースにしたネットワーク層が特徴です。つまり、Thread機器は直接インターネットとつながることも可能です。
この違いから、Threadは将来的にインターネットの新しい形で家の中の機器を安全につなぐことを目指しています。
もう一つ大切なのはセキュリティ面です。Threadはエンドツーエンドの暗号化や認証に力を入れており、デバイス間の安全な通信を実現しています。Zigbeeも暗号化はありますが、Threadのほうが最新技術で強化されています。
ThreadとZigbeeを比較した表
ポイント | Thread | Zigbee |
---|---|---|
登場時期 | 2014年頃 | 2003年頃 |
通信層 | IPv6ベースのネットワーク層 | 独自アプリケーション層 |
メッシュネットワーク | あり(自律的) | あり(自律的) |
セキュリティ | 強力なエンドツーエンド暗号化 | 暗号化ありだがやや旧型 |
用途 | スマートホーム、IoT機器向け | 家庭用、産業用IoT機器向け |
実際の使われ方や将来性の違い
Zigbeeはすでに多くのメーカーに採用されていて、スマート照明やセンサーなどで使われています。
一方で、ThreadはGoogleやApple、Amazonなど大手企業がサポートしていることもあり、今後スマートホームの標準技術として期待されています。
例えばAppleのHomeKitはThread対応を進めており、これによりさまざまな機器がより簡単に安全につながる未来が見えています。
まとめると、Zigbeeは現在も広く使われている実績のある規格で、Threadはインターネット時代に合わせた新しい仕組みとして期待されていると言えるでしょう。
まとめ
今回はThreadとZigbeeの違いを初心者にもわかりやすく解説しました。
ThreadはIPベースでよりインターネットに近い技術、強力なセキュリティを持っているのに対し、Zigbeeは歴史が長く多くの機器で使われているです。
スマートホームを作るとき、どちらの規格が自分の使い方に合っているかを知ることは大切です。今後も両者の技術は競い合いながら進化し、より便利で安全な暮らしを支えていくでしょう。
Threadの大きな特徴のひとつは、通信にIPv6というインターネットの基本的な仕組みを使っていること。これはどういうことかというと、パソコンやスマホと同じように家庭内のIoT機器も『住所(IPアドレス)』を持っていて、それを通じて直接インターネットに接続できることを意味しています。これにより、例えば外出先からスマートライトを操作したり、セキュリティシステムと連携して安全な管理が可能になるんです。まさに家の中の機器がインターネットの一員になる、とても未来的な技術です。中学生でも『おうちの中のネットでつながる郵便番号みたいなもの』と思えばイメージしやすいですよね。