
利回りと返戻率とは?基本の意味を押さえよう
投資や保険の話でよく聞く「利回り」と「返戻率」。どちらも数字で「どれくらい得をするか」を表していますが、意味は少し違います。ここではまず、それぞれの言葉の意味をかんたんに説明します。
利回りは、お金を投資したときに、どれくらいの割合で利益が得られるかを示す数字です。例えば、株や債券の投資で「年間利回り5%」と言われたら、1年間で投資金額の5%の利益が見込める、ということです。
一方、返戻率は、主に保険で使われる言葉です。保険料を支払った集めたお金に対して、満期や解約のときに戻ってくるお金の割合を指します。例えば、返戻率が105%なら、受け取るお金が払った保険料より5%多いことを意味します。
このように利回りは「利益の割合」、返戻率は「戻ってくるお金の割合」を表しています。
どちらもお金の増え方を示す指標ですが、ポイントが違うので混同しないようにしましょう。
利回りと返戻率の具体的な違いとは?比較表で理解しよう
利回りと返戻率は似ているけど、使う場面や計算方法が違います。ここで、わかりやすく違いを表にまとめてみました。
項目 | 利回り | 返戻率 |
---|---|---|
使われる分野 | 主に投資(株式、債券、不動産など) | 主に生命保険や医療保険などの保険商品 |
意味 | 投資額に対して得られる利益の割合 | 支払った保険料に対して戻ってくるお金の割合 |
計算方法 | 利益 ÷ 投資額 × 100 (%) | 戻ってくる金額 ÷ 支払った保険料 × 100 (%) |
時間の基準 | 通常、年率で表される(年間の利益率) | 満期や解約時のトータル割合(期間全体) |
メリットの示し方 | 利益がどのくらい増えるかを示す | 元本保全や返金の割合で安全性を示す |
使い方 | 投資効果を評価するときに使う | 保険商品の損得を判断するときに使う |
この表からわかるように、利回りは利益の成長率を表す「スピード感」、返戻率は支払ったお金に対する「戻りの割合」を示しています。
利回りが高ければ利益が大きく見えますが、リスクがあったり値動きが激しい場合もあります。一方、返戻率を見ると、保険からどれだけお金が返ってくるか、つまり安心感や元本の戻りがわかります。
利回りと返戻率の違いを知って賢く選ぶポイント
さて、それぞれの意味や違いを知ったうえで、実際にどう使い分ければいいでしょうか。投資や保険を選ぶときに気をつけたいポイントをまとめました。
・目的によって注目する指標が違う
投資で大きな利益を目指すなら利回りが大切です。どれだけ資産が増えるかを見極めるためです。一方、保険で元本の戻りや保障のバランスを知りたいなら返戻率を確認しましょう。
・期間を意識することが重要
利回りは年間の割合で考えますが、返戻率は期間全体の戻りを示しています。期間が長いほど返戻率の数字が変わることもあるので、期間に注目しましょう。
・数字だけでなくリスクや保障内容もチェック
利回りが高くても投資にはリスクがあります。逆に返戻率が良くても保障が十分でない場合も。数字だけに頼らず、全体の仕組みを理解することが大切です。
お金を増やす目的や安全性の重視度によって、両者を上手に活用してください。
まとめると、利回りは利益をどのくらい増やせるかを見る指標、返戻率は支払った金額がどれだけ戻ってくるかの割合を示す指標です。投資初心者の方はこの違いをしっかり理解すると、失敗のリスクを減らせますよ!
「返戻率」という言葉を深掘りすると、実は保険の満期や解約といったタイミングで戻ってくるお金の割合を示す大切な指標なんです。けれども、返戻率だけが高くても保険の選び方は難しいところ。例えば返戻率が高くても保障内容が薄ければ、万が一の時に役に立たないこともあります。なので、返戻率は「どれだけお得か」の目安でありつつ、保障内容とセットで考える必要があるんですよね。これは投資の世界の利回りとちょっと似ています。両方の数字だけを見て判断せず、全体像を理解することが大切なんです。