
プレキャストコンクリートとは?
プレキャストコンクリートは、工場などの屋内であらかじめ作られるコンクリート部品のことを言います。
住宅や橋、ビルの柱や壁など、さまざまな建物の一部として使われています。
現場でのコンクリート作業を減らし、品質を安定させる目的で利用されることが多いです。
工場で作るので天候の影響を受けにくく、高い品質管理が可能になります。
また、作られたプレキャスト部品を現場に運んで組み立てるため、現場での工期短縮になることも特徴の一つです。
プレキャストは「あらかじめ作った」という意味があり、「後で組み立てるための部品を作ること」を指しています。
このように作られることで、現場の作業負担が軽く、安全性も向上します。
プレストレストコンクリートとは?
一方、プレストレストコンクリート(略してPCコンクリート)は、
コンクリートの中に入ったワイヤーや棒を引っ張りながら固める技術のことです。
これにより、コンクリートに初めから圧縮力をかけた状態で強くすることができます。
通常のコンクリートは、引っ張られる力に弱い性質を持っています。
しかし、このプレストレスト工法では、コンクリートに逆方向の圧縮力をかけておくため、外からの引っ張る力に耐えやすくなります。
プレストレストコンクリートは、橋や高速道路の橋脚、大きな柱など荷重のかかる部分によく使われています。
強さを高めることで、長いスパン(距離)を支えられるようになるのが特徴です。
プレキャストコンクリートとプレストレストコンクリートの主な違い
この2つの言葉は似ていますが、意味はまったく違います。
以下の表で違いをまとめます。
種類 | 意味・特徴 | 使い方・目的 |
---|---|---|
プレキャストコンクリート | 工場であらかじめ作られたコンクリート製品 | 品質安定・現場作業軽減・工期短縮 |
プレストレストコンクリート | コンクリートに圧縮力をかけて強化する技術 | コンクリートの強度アップ・長い距離を支える構造に |
つまり、プレキャストは『どこでコンクリートを作るか』を示し、プレストレストは『どのようにコンクリートを強くするか』の技術を指します。
建築や土木でどちらも使われますが、目的や工程が大きく異なることを理解しましょう。
『プレストレストコンクリート』は、聞き慣れない言葉かもしれませんが、実は橋や高層ビルでとても大切な技術なんです。
コンクリートは引っ張る力に弱いので、あらかじめ中のワイヤーをグッと引っ張っておくことで、外から引っ張る力に耐えられるようにしています。
これは、コンクリートを強くするだけでなく、より大きな構造物を作ることを可能にしている、まさに現代建築のヒーロー的な存在です。
最初に圧縮力を入れておくことで壊れにくくなり、安全で耐久性の高い建物が作られています。