
プレキャストとプレハブって何?基本からわかりやすく解説
まずプレキャストとプレハブは、どちらも建物を効率よく作るための方法ですが、意味や使い方に違いがあります。
プレキャストは、コンクリートなどの建材を工場であらかじめ作っておき、現場に運んで組み立てる方法です。
一方、プレハブは建物全体または一部の部材を工場で生産し、できたパーツを組み立てて建築する方式です。
つまり、プレキャストは主に材料の形で製造されるのに対し、プレハブは最終的な形に近い部屋や壁などのユニット単位で作られることが多いのです。
日常的に聞くことが増えたこれらの言葉ですが、混同しやすいので、このブログでは、それぞれの特徴や違いを詳しく解説します。
プレキャストとプレハブのメリット・デメリットの比較
どちらも工場で作ることで品質が安定し、工期の短縮につながるのが大きなメリットです。それぞれの特徴を表でまとめました。
プレキャスト | プレハブ | |
---|---|---|
生産単位 | コンクリート部材などの資材単位 | 壁や部屋などのユニット単位 |
工場生産の割合 | 部材のみが主 | 建物の大部分を工場で生産 |
施工現場の作業 | 部材を現場で組み立てる | ユニットを組み立てるだけで完了が近い |
コスト | 材料の大量生産でコスト削減 | 労働時間の削減で人件費の節約 |
品質 | 工場品質で高い精度 | 統一された設計と品質管理 |
適用範囲 | 鉄筋コンクリート構造物向け | 住宅、学校、工場など幅広い |
プレキャストは強度の高いコンクリート部材を大量に迅速に用意できるため、大きな建築物や橋梁などに向いています。
一方プレハブは部屋単位で作ることも多く、住宅や学校などの建物の早期完成に貢献します。
施工効率やスピードを考えると、両者は相補的な存在です。
まとめ:プレキャストとプレハブを使い分けるポイントとは?
これまでの説明を踏まえ、プレキャストとプレハブの違いは「生産単位」と「完成形の近さ」にあります。
もし耐久性・強度が求められる建築の一部や大型構造物を作りたい場合はプレキャストが適しています。
逆に、工期短縮や建物全体のパーツ化重視ならプレハブが便利です。
さらに現場での作業量を減らしたり、品質管理を確実にしたい場合もプレハブを選ぶことが多いです。
用途や建築物の規模、求める特性に合わせて選択すれば、より効率的で安全な建築が可能となります。
ぜひこの記事を参考に、プレキャストとプレハブの特徴を理解し、正しく使い分けてください。
プレハブという言葉は、実は「プレファブリケーション(prefabrication)」の略です。つまり「あらかじめ作られた」という意味で、建物を工場で作り、現場で組み立てる方法全体を指します。
面白いのは、プレハブ住宅が戦後の住宅不足を解消した大きな役割を果たしたことです。大量生産で低価格に住まいを提供できたのは、まさにプレハブ技術のおかげ。
たまに「プレハブ」と聞くと質素で仮設的なイメージがありますが、最近のプレハブはデザインも品質も高くなっており、普通の住宅と変わらない快適さを実現しているんです。
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