
エンティティとモデル、よく混ざるけれど何が違う?
ITの世界でよく出てくる言葉の一つに「エンティティ」と「モデル」があります。
「エンティティって何?」「モデルって何?」
と疑問に思ったことがある人も多いはずです。
エンティティとモデルは、似ているけどまったく同じではありません。
ここでは、中学生にもわかりやすく、違いをじっくり説明します。
まず、エンティティについてですが、これは「実際に存在するものや概念」を指します。
例えば、「本」「人」「商品」など、現実世界で存在し認識できるものがエンティティです。
一方、モデルとは、そのエンティティを表すための「設計図」や「枠組み」のこと。
つまり、エンティティの情報をどう整理して操作するかを示すものです。
エンティティが実際のものなら、モデルはそのものの特徴や関係性を描いた「図」や「プログラム」と考えるとわかりやすいでしょう。
それでは、具体的に使われ方や特徴を見ていきます。
エンティティの特徴と使われ方
エンティティは「もの」や「こと」を表わす存在です。
例えば、学校の生徒を表す場合、生徒一人ひとりがエンティティになります。
特徴としては、エンティティは個別の情報をもち、それを識別できる「ID」などがつけられています。
データベースの世界では、このIDをプライマリーキーと呼びます。
エンティティのポイントは
- 現実世界の具体的な対象である
- 一意に識別できる
- 属性(情報)をもっている
たとえば「車」というエンティティなら、色や型式、ナンバーなどが属性となります。
このように、エンティティは情報を集める対象そのものであり、プログラムやデータベース設計で非常に重要です。
モデルの特徴と使われ方
モデルはエンティティをどう扱うか示す枠組みや設計図です。
たとえば、プログラムで車というエンティティの情報を管理したい時、
どの項目を持たせて、どんな関係を他のデータと持つかを決めるのがモデルです。
モデルは抽象化されており、
- エンティティの情報構造を定義
- 関係性を整理
- 動作やルールも含むことがある
という特徴があります。
さらにモデルは種類が多いのもポイントです。
代表的なモデルに「データモデル」「ドメインモデル」「オブジェクトモデル」などがあります。
それぞれ表現の仕方や用途が少し違いますが、
どれもエンティティの情報をうまく整理し、ソフトウェアが理解しやすくするためのものです。
エンティティとモデルの違いをわかりやすくまとめると?
ここまで見てきた通り、
「エンティティは実際にあるものや考え方そのもの」で、
「モデルはエンティティを情報として整理する設計図や概念」です。
表にすると以下のようになります。
ポイント | エンティティ | モデル |
---|---|---|
意味 | 現実のモノやコト | それを整理・表現する枠組み |
例 | 人、商品、イベント | データベース設計図、クラス設計 |
特徴 | 識別可能、一意、属性をもつ | 属性をまとめ、関係や動きを定義 |
役割 | 情報の対象 | 情報を扱うための構造 |
つまり、エンティティは「情報の元」なら、モデルは「その情報を形づくる仕組み」です。
ITの開発やデータベース設計をするときには、エンティティを理解し、良いモデルを作ることが成功のカギとなります。
エンティティとモデルの違いをしっかり押さえて、効率的にシステムを作っていきましょう!
モデルという言葉はちょっと難しく感じるかもしれませんが、実はとても身近なものです。例えば、学校のクラス名簿を想像してください。ここでいう「クラスの生徒一人ひとり」がエンティティ、一方「クラス名簿のフォーマットや書き方」がモデルです。モデルは実際のものの“設計図”なので、情報をどう整理するかを決める役割があります。こう考えると、ITの世界のモデルも意外と簡単にイメージできませんか?