
失業給付と雇用保険とは?基本の意味から理解しよう
失業給付と雇用保険は、どちらも仕事をしている人や働くことを支援する制度ですが、それぞれ意味が違います。
雇用保険とは、働く人が万が一失業した時や育児、介護をするときなどに助けになる国の制度のことです。
簡単に言うと、働いている間に給料の一部を「保険料」として払い込み、いざという時にそのお金を使ってもらう仕組みです。
一方で、失業給付は、その雇用保険の中で失業した人がもらえる「お金の支援」のことを指しています。
つまり雇用保険は制度名、失業給付はその制度の中の給付金のひとつと考えると分かりやすいです。
これを知っておくと、困ったときにどんな手続きをすればいいかが見えてきます。
失業給付と雇用保険の仕組みや内容の違い
では、もう少し詳しくそれぞれの違いを見てみましょう。
まずは雇用保険の仕組みについて。
日本の雇用保険は、働く人と事業主が一定の保険料を支払い、失業した場合や育児・介護休業、教育訓練を受ける際などにさまざまな支援を受けられる制度です。
一方、失業給付は、失業した時に受け取るお金のことで、雇用保険の給付金の1つに過ぎません。主に「基本手当」と呼ばれ、失業した期間の生活を支えるためのものです。
以下の表で違いをまとめてみます。
項目 | 雇用保険 | 失業給付 |
---|---|---|
意味 | 働く人が支払う保険制度全体 | 失業時に受けられる給付金 |
対象 | 働く人全員(条件あり) | 失業した人 |
内容 | 失業給付のほか、育児・介護休業給付、教育訓練給付など | 基本手当など失業中の生活支援金 |
支払い時期 | 働いている間に保険料を支払う | 失業後に支給 |
このように雇用保険は広い意味での制度で、失業給付はその中のひとつの支援策であることが分かります。
失業給付を受けるための条件と申請方法
失業給付をもらいたいときは条件を満たす必要があります。
まずは雇用保険に加入していることが必要です。たとえ加入していても、いきなりもらえるわけではなく一定の期間、働いて保険料を払っていることが条件になります。
次に、積極的に仕事を探している状態であることも大事です。ハローワークで失業の登録を行い、仕事探しのサポートを受けることが必要です。
申請は近くのハローワークで行えます。申請すると、準備した書類の確認や認定日の説明を受けます。
失業給付は、受給資格決定後から原則8ヶ月~最大1年半の期間にわたって給付されます。
このように、失業給付は雇用保険制度の中で、しっかりとした条件のもとで受けられる給付金であることを覚えておきましょう。
失業給付は、ただのお金の支援と考えがちですが、実は社会のセーフティネットの一部として非常に重要な役割を果たしています。特に日本では景気の変動や世の中の状況によって失業者が増えたり減ったりしますが、失業給付のおかげで急な収入の途絶に備えられる仕組みが整っています。面白いのは、受給中はハローワークと連絡を密に取り、積極的に仕事を探しているという証明が必要な点です。仕事が決まった途端に給付が止まるため、これは単なるお小遣いではなく、真剣に次の仕事を見つけるための制度なんですよね。中学生の皆さんにも、こうした仕組みを知ることで社会の助け合いの仕組みが見えてくるかもしれませんね。