
棚卸資産と減価償却資産って何?基本の違いを解説
私たちが会社の会計や経理の話を聞くと、「棚卸資産(たなおろししさん)」と「減価償却資産(げんかしょうきゃくしさん)」という言葉がよく出てきます。これらは似ているようで実は全く違うもの。
簡単に言うと、棚卸資産は売るためや使うための在庫、減価償却資産は何年も使うための設備や機械のことです。もっと詳しく見ていきましょう!
棚卸資産とは?特徴や例を紹介
棚卸資産は、会社が販売するために持っている商品や原材料、仕掛品などのことを指します。
たとえば、スーパーで売っているお菓子や飲み物、工場で使う材料などが棚卸資産にあたります。
特徴は「短期間で使ったり売ったりするもの」なので、価値はすぐに変わりやすいです。また、会計上は在庫として計算されます。
代表的な棚卸資産の種類
- 商品(売り物そのもの)
- 製品(工場で完成した商品)
- 半製品・仕掛品(作っている途中のもの)
- 原材料(製品を作るための材料)
- 消耗品(会社で使う文房具などのうち一定のルールで資産計上しないもの)
減価償却資産とは?特徴や例を解説
減価償却資産は、パソコンや機械、建物など長期間使うための資産です。これらは使っていくうちに価値が減っていくため、会計上は少しずつ費用として計上していきます。これが「減価償却」です。
例えば、会社が新しいコピー機を買ったら、数年かけて買った金額を少しずつ経費に割り振っていきます。
代表的な減価償却資産の種類
- 建物や建物附属設備
- 機械や工具、器具備品
- 車両運搬具
- 土地以外の資産(土地は減価償却しません)
棚卸資産と減価償却資産の違いを表でまとめてみた!
ポイント | 棚卸資産 | 減価償却資産 |
---|---|---|
目的 | 売るためや短期間で使うため | 長期間使うための設備や機械 |
価値の変化 | 短期間で変わりやすい | 価値が徐々に減る(償却) |
会計処理 | 期末時点の在庫として計上 | 使う年数に分けて費用化(減価償却) |
例 | 商品、原材料、仕掛品 | 建物、機械、車両、器具備品 |
まとめ:それぞれの役割を正しく理解しよう!
棚卸資産と減価償却資産は、会社の資産の中でも目的や使い方、会計処理が全く違います。
覚えておきたいポイントは、
- 棚卸資産は売ったり短期間で使う物
- 減価償却資産は長期間使う物で価値が徐々に減る
この違いを知らないと、経理の仕事で間違えたり、会社の財務状態を正しく理解できなくなってしまいます。
わかりやすく言うと、棚卸資産はスーパーにある商品みたいなもので、
減価償却資産はスーパーマーケットの冷蔵庫やレジスターのように長く使う設備なのです。
ぜひ覚えておいて、身近な経済の仕組み理解に役立ててみてくださいね。
ピックアップ解説
減価償却資産の「減価償却」って、実は面白い仕組みなんです。例えば新しいパソコンを買ったとき、それを一度に全部経費にするのではなく、使う年数で少しずつ費用にするんですよ。これをする理由は、パソコン自体が時間とともに価値が下がるから。つまり、長期間の使用に合わせて費用を配分して、会社の経費を公平に見せるためなんです。だから、起業家や会社の会計担当者は「減価償却」のルールをとても大切にしているんですよ!