
石灰岩と花崗岩の基本的な違いとは?
石灰岩と花崗岩は、どちらも自然にできる岩石ですが、その成り立ちや性質は大きく異なります。
まず、石灰岩は主にカルシウムを含む炭酸カルシウム(CaCO3)が主成分で、海底で堆積した生き物の殻や骨のかけらが長い時間をかけて固まってできた堆積岩です。
一方、花崗岩は地球の地下深くでマグマがゆっくり冷えて固まった火成岩で、主に石英、長石、雲母から構成されています。
見た目も違い、石灰岩は白っぽいか淡い灰色で、比較的柔らかいのに対し、花崗岩はピンクや灰色、黒色のつぶつぶ模様が特徴で、とても硬く丈夫な岩です。
石灰岩と花崗岩ができるプロセスの違い
石灰岩は海や湖など水中に堆積したカルシウム成分を含む生物の殻や鉱物が、圧縮されて固まったものです。
長い年月をかけて沈殿物が積み重なり、押し固められることでできるため、層がはっきりと見えることもあります。
それに対し、花崗岩は地球のマグマが地中深くでゆっくり冷え固まった結晶質の岩石で、結晶が大きくはっきりしていることが特徴です。
急速に冷えた場合は結晶が小さい火山岩になりますが、花崗岩はゆっくり冷えるため粒の大きな結晶が成長します。
この違いは岩石の硬さや用途にも影響します。
石灰岩と花崗岩の性質と使われ方の違い
石灰岩は柔らかく、酸に弱いという特徴があります。
雨や酸性の水に触れると溶けやすいため、カルスト地形などの自然の地形ができやすいのです。
一方で加工しやすいため、建築材やセメントの原料として広く利用されています。
花崗岩は非常に硬くて丈夫で、耐久性があるので、道路の舗装材、記念碑、橋の材料などに使われています。
また、見た目が美しいため、室内のカウンターや外壁、装飾などの建材としても人気です。
下の表に主要な特徴をまとめましたので、違いをチェックしてみてください。
まとめ:石灰岩と花崗岩を見分けるポイント
石灰岩と花崗岩は自然と生活に欠かせない岩石ですが、見た目・成分・でき方・使われ方が全く異なることがわかりました。
石灰岩は柔らかく溶けやすいため層があったり白っぽい色が特徴で、海の生物由来の成分を含んでいます。
一方、花崗岩は固くて頑丈、粒の大きな模様があり、マグマからできた火成岩です。
これらを押さえておくと、自然の地形を見たり建物の材料を確認するときに役立つでしょう。
ぜひ次に石や岩を見かけた時は、今回の違いを思い出してみてください!
石灰岩は海の生き物の殻が積もってできた岩ですが、その成分の炭酸カルシウムは実は台所の重曹とは違います。
けれど酸に溶けやすいという性質は一緒で、だからレモン汁のような酸性の液体をかけると石灰岩が少し溶けるんです。
こんなことが自然に起こると、カルスト地形と言われる不思議な形の岩山ができるんですよ。
身近な材料と自然の仕組みがつながっているのは面白いですね!
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