浸透圧とは何か?
浸透圧(しんとうあつ)とは、水が半透膜を通って移動しようとする力のことを言います。
簡単に言うと、水は塩分や砂糖などの溶けている物の濃さを均一にしようと動くため、その時にかかる圧力が浸透圧です。
たとえば、水と濃い塩水を隔てた膜があると、水は薄い方から濃い方へ自然と移動しようとします。この移動の原因となる圧力が浸透圧です。
この力のおかげで、人の体の細胞や血管内外の水分の調整が行われています。
浸透圧は溶けている物質の数に比例して強くなり、電解質のように分解する物質はより高い浸透圧を生みます。
膠質浸透圧とは?
一方、膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)は、血液や細胞液にある大きな分子、特にタンパク質(アルブミンなど)が水分を引き寄せる力のことです。
これらのタンパク質は粒子が大きいため、通常の浸透圧と比べて数は少ないですが、そのサイズの大きさと特性で水分を引きつける力があります。
膠質浸透圧は血管の中の水分を保持し、細胞外液とのバランスを保つ役割があります。
血液中のアルブミンが減ると膠質浸透圧が低下し、むくみ(浮腫)が起こることもあります。
つまり、膠質浸透圧はたんぱく質などの大きな分子による浸透圧の一種と考えてよいでしょう。
浸透圧と膠質浸透圧の違いを表で比較
able border="1">項目 | 浸透圧 | 膠質浸透圧 |
---|
定義 | 溶質の粒子数による水の移動を促す圧力 | 血液中の大きな分子(タンパク質)による水分保持の圧力 |
主な溶質 | 塩分、糖分、電解質など小さな粒子 | タンパク質(アルブミンなど) |
影響する場所 | 細胞膜や半透膜越しの水の動き全般 | 血管内の水分保持と外液とのバランス |
体内での役割 | 水の濃度調整や栄養成分の輸送 | むくみ予防や血管内圧維持 |
まとめ:覚えておきたいポイント
浸透圧は溶けている物質の量による水の移動圧力全般を指し、膠質浸透圧はその中でも特にタンパク質のような大きな分子が水分を引き寄せる力のこと。
体内の水分バランスや血管内の圧力を正常に保つために両方の働きが重要です。
日常生活や健康管理、病気の理解にもつながる知識なのでぜひ覚えておきましょう。
これらの違いを知ることで、体の仕組みへの理解が深まります。
ピックアップ解説実は膠質浸透圧の主役であるタンパク質、特にアルブミンは、血液中の水分を血管内に引き留めるポンプのような役割をしています。
この力が弱まると、血液から水分が漏れ出しやすくなり、むくみやすくなるんですよね。
病院での点滴にはアルブミン溶液を使うことも多く、これは膠質浸透圧を高めて体内の水分バランスを助けるためなんです。
だから、膠質浸透圧って普段はあまり聞かないけど、実は健康管理ではかなり大切な仕組みなんですよ。
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