
LLDPとSNMPって何?ネットワークでよく使われる2つの技術を紹介!
まずはじめに、LLDPとSNMPという言葉を聞いたことがあるでしょうか?これらはどちらもネットワークを管理するための技術ですが、その役割や使われ方には大きな違いがあります。
LLDPは「Link Layer Discovery Protocol(リンク層発見プロトコル)」の略で、ネットワーク機器同士が互いに情報を教え合うためのルールです。例えば、どの機器が何のポートに繋がっているのか教え合うことで、ネットワークの構造を理解しやすくします。
いっぽうSNMPは「Simple Network Management Protocol(シンプルネットワーク管理プロトコル)」の略で、ネットワークの監視や管理を簡単にするためのプロトコルです。ネットワーク機器の情報を集めたり、設定を変えたり、問題が起きていないか調べるために使われます。
このようにLLDPは機器同士の『発見と接続情報の交換』、SNMPは『機器の状態監視と管理』に使われる点が特徴です。
LLDPとSNMPの違いをわかりやすく比較!その特徴と使いみち解説
では、もっと詳しくLLDPとSNMPの違いを見ていきましょう。下の表で主な違いをまとめました。
項目 | LLDP | SNMP |
---|---|---|
目的 | 隣接機器の識別と情報交換 | 機器の状態監視・管理 |
層 | データリンク層(OSIモデルの第2層) | アプリケーション層(OSIモデルの第7層) |
動作内容 | 定期的に隣接機器に自機情報を送信 | 監視サーバーが機器から情報を取得・設定変更 |
主な使い道 | ネットワークトポロジーの把握 | ネットワークの監視・障害対応 |
標準化 | IEEE 802.1AB | IETF RFC 1157など |
このようにLLDPは隣の機器を確認するためにお互い情報をやり取りし、ネットワークのつながりを知ることが中心です。
一方SNMPは管理者が機器を見守ったり操作したりするための仕組みです。
たとえば、LLDPが「この機械は隣のスイッチの3番ポートと繋がっているよ」と教えてくれるのに対し、SNMPは「このスイッチは今どれだけのトラフィックが流れている?問題はない?」と詳しく教えてくれる役目を担います。
実際の現場での使い方とメリット・デメリットを理解しよう
ネットワーク管理者はLLDPとSNMPをどう使い分けているのでしょうか。
まず、LLDPは新しいネットワークを作る時や、どこに何の機器が繋がっているか把握したいときに便利です。自動で隣接機器情報を収集できるため、ネットワーク構成の把握が簡単になります。
ただし、LLDP自体は情報を交換するだけなので、異常検知やトラブル対応には直接役立ちません。
一方SNMPは障害や状態変化の監視に欠かせません。トラフィックの流量やCPUの負荷、機器の温度など細かくチェック可能で、アラームを出すこともできます。結果として迅速なトラブル対応ができることが大きなメリットです。
しかしSNMPは設定や監視のためのサーバが必要で、使いこなすには専門知識が必要です。
まとめると、LLDPはネットワークの構造を知るため、SNMPはネットワーク機器の健康管理に適していると言えます。それぞれの役割を理解して、併用することが理想的です。
LLDPはすぐ隣の機器を見つけてお互いに情報を交換するプロトコルなんですけど、実は『気軽に自己紹介する』感じに近いんです。機器どうしが『こんにちは、私はスイッチのポート3ですよ!』と自己紹介しているうちに、ネットワーク全体のつながりがわかりやすくなるんですよね。こうしたシンプルな仕組みがあることで、複雑なネットワークの構造を把握しやすくなっているんです。普段は見えにくいネットワークの“顔”を教えてくれる、まさに便利な自己紹介ツールですね。