
襖(ふすま)とは?特徴と役割を知ろう
日本の伝統的な住まいでよく見かける襖(ふすま)は、部屋を仕切るための引き戸のことを指します。
襖の枠は木製が一般的で、表面には和紙や布、紙を貼ることが多いです。表面のデザインは様々で、絵柄や模様が施されたものも多く、そのためお部屋の雰囲気を大きく変えるインテリアとしての役割もあります。
また、襖は部屋と部屋の間仕切りをするだけでなく、開け放つことで広い空間を作ることも可能です。これは襖の魅力の一つで、生活スタイルに合わせて部屋の広さを調整できる便利な建具です。
さらに襖は比較的重く、紙も厚めで遮音性や目隠し効果に優れています。これによりプライバシーを守りやすい特徴があります。
一般的に襖は中に骨組みがあり、その上に複数の紙や布が貼られています。この構造が耐久性を高めているのです。
障子(しょうじ)とは?その仕組みと使われ方
一方、障子(しょうじ)は木枠に細かい格子(こうし)を組んで、そこに薄い和紙を貼った引き戸や窓のことを指します。
障子の特徴は、その透け感です。薄い和紙が光を柔らかく通すため、外の光を取り入れつつも直射日光や強い視線を和らげる役割を持っています。
昔は、障子は外光を上手に取り入れて室内を明るくするために使われました。今でも和風建築や伝統的な家屋でよく見られます。
障子は薄いため、破れやすいのが欠点ですが、簡単に貼り替えができるので、家族で障子の張り替えを楽しむこともあります。
また、障子は換気性能を高め、湿度調整の一助にもなると言われており、夏の涼しさや冬の寒さ対策としても役立つことがあります。
襖と障子の主な違いを表で比較!
項目 | 襖(ふすま) | 障子(しょうじ) |
---|---|---|
主な用途 | 部屋の仕切りや目隠し | 窓や部屋の光取り入れ・仕切り |
素材 | 厚めの和紙・布・木枠 | 薄い和紙・木の格子枠 |
光の透過 | ほとんど通さない | 光を柔らかく通す |
デザイン | 絵柄や模様が豊富 | 主に白い和紙でシンプル |
遮音性 | 高い | 低い |
耐久性 | 比較的高い | 破れやすい |
用途や設置場所によって選ぼう!襖と障子の使い分けポイント
襖は部屋の間仕切りとして使われることが多く、プライバシーをしっかり守りたい場合や部屋を完全に分けたい場合に最適です。例えば、寝室や個室の仕切りには襖がぴったりです。
一方、障子は光や風を取り込みたい場合に向いています。リビングや茶の間など、明るく風通しの良い空間におすすめです。障子の透け感が優しい自然の光を柔らかく室内に届けてくれます。
また、襖はデザイン性に優れているので、部屋の雰囲気を和風に華やかにしたい時に選ばれます。障子はシンプルで清潔感のある印象を与え、和の落ち着きを演出します。
以上のことから、設置場所や求める機能によってどちらを選ぶかが決まってくると言えるでしょう。
障子の薄い和紙は光を通しやすいため、昼間は室内が明るくなる一方で夜は室内の明かりが外に漏れてしまうこともあります。だから、障子の和紙は元々は半透明のため外から直接中の様子は見えにくいものの、明かりがついている時は影が映りやすく、昔の人はこれを利用して部屋の様子を察知することもあったそうです。なので、障子は光をうまく取り入れる魅力がありますが、暗がりでのプライバシーには少し注意が必要なんですね。
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