BODとTOCの違いを徹底解説！水質を測る2つの指標を中学生にも分かる言葉で比較

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はじめに：BODとTOCの基礎知識

BODとは生物化学的酸素要求量の略で、水中の有機物が微生物によって分解されるときに必要となる酸素の量を表す指標です。通常は短い期間で測定され、単位は mg/L の酸素として表されます。水が汚れているほど、BODの数値は高くなります。
この数字は、微生物が働く様子や水質の生物的汚染を推測する手がかりになります。

TOCとは Total Organic Carbon の略で、水中に存在する有機物に含まれる炭素の総量を示します。測定は有機物を酸化して二酸化炭素に変え、そこに含まれる炭素の量を測定する方法が一般的です。
TOCは“有機物の総量”をすばやく捉えるのに適していますが、必ずしも“分解されやすさ”や“微生物による処理の難易度”を直接教えてくれるわけではありません。

BODとTOCの意味と計測目的の違い

まず基本を整理します。BODは“生物が水中の有機物を分解するために必要な酸素の量”を測る指標です。微生物という小さなエンジンが酸素を使って有機物を分解します。
このため、BODは水の生物的な汚染の目安になります。反対にTOCは“総有機物の炭素量”を測る指標で、分解されやすさや微生物の働き具合に直接結びつくわけではありません。TOCは短時間で測定できる利点があり、汚れの総量を把握するのに適しています。

つまり、BODとTOCは異なる側面を測る別々の指標です。BODは“生物が酸素を必要とするか”を示し、TOCは“有機物がどれだけあるか”を示します。運用の場面で両方を併用すると、汚染の種類や処理の必要性をより正確に判断できるようになります。例えば、ある川の水がBODはあまり高くないのにTOCは高い場合、「有機物は多いが分解されにくい物質が多い可能性」が考えられます。
このように、二つの指標は補完し合う関係にあります。

表で見る違いと運用のポイント

able>指標名意味用途測定時間長所短所BOD水中の有機物を微生物が分解するのに必要な酸素の量水質の生物的汚染評価通常5日間（BOD5）生物分解性の評価に適している測定に時間がかかるTOC水中の有機物に含まれる炭素の総量有機物全体の量を把握短時間で測定可能迅速で総量を把握分解性は把握しにくいble>

ピックアップ解説

ねえ、友達と水質の話をしていて、TOCは“有機物中の炭素の総量”を測る指標だと教えてもらった。BODは微生物が酸素をどれだけ使うかを表すので、結局は『水がどれだけ生物にとって住みやすいか』の目安になるんだ。TOCは総量を教えてくれて、BODは“生物で処理できるか”の目安になる。つまり、TOCが多くてもBODが低いこともあり得る。反対にTOCが低くてもBODが高い場合もある。だから、川や下水の水を評価するときにはこの二つを同時に見ると、どんな汚れがあるのか、どんな対策が必要かが見えやすくなる。ぼくたちが学校の実習で感覚的に覚えるときは、BOD＝酸素を使う“働き”の量、TOC＝有機物の“総量”と覚えると覚えやすい。

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