【徹底解説】ansibleとterraformの違いをわかりやすく解説！いつ使い分けるべき？

---

まず知っておきたい、AnsibleとTerraformの根本的な違い

まず、AnsibleとTerraformは同じく“自動化”の道具ですが、役割が大きく異なります。Ansibleは主にサーバーの設定を一括で適用するためのツールで、SSH経由でリモートのノードに命令を投げ、ソフトウェアのインストールや設定ファイルの更新を行います。代理人のように“今ある環境を整える”用途に強く適しています。対してTerraformはクラウドや仮想マシン、ネットワークといったインフラそのものを“作る”ための道具です。宣言的なコードで、どんなリソースをどう組み合わせるかを定義し、実際の環境をコードのとおり構築します。Ansibleが現場の状態を整える動作を中心にするのに対し、Terraformは新しい現場を作る側の道具です。これらの違いを知ると、設計段階での判断が楽になり、後で手順を見直すときにも混乱を避けられます。

もう少し平易に言うと、Ansibleはプレイブックというレシピで“何をどう設定するか”を指示します。OSパッケージの一括インストール、サービスの起動、設定ファイルの値の置換といった日常的な作業を、同じ手順で繰り返し適用します。対象はすでに動いているサーバーや仮想マシンです。一方Terraformは宣言的な構成ファイル(HCL)を使って、クラウド上の土台を作ることを前提にしています。仮想マシン、ストレージ、ネットワーク、セキュリティグループといったリソースを“この順序で、こう組み合わせて用意する”と記述します。Terraformは状態ファイルを持ち、現在のインフラの状態を記録するため、再実行時には差分だけを適用することができます。これにより、インフラの安定性と再現性が高まります。

重要なポイントとして、Ansibleは設定の反復と整合性を保つ能力が高く、Terraformは変更の追跡と再現性に強い。この両者を混同せず、適切な場面で使い分けることが望ましいのです。現場では、まずTerraformで基盤を作り、その後にAnsibleで細かな設定を整えるパターンが多く見られます。もちろん、組み合わせ方にも注意が必要で、TerraformとAnsibleを同時に同じリソースに対して実行すると競合が発生することがあります。設計の最初の段階で役割分担をはっきり決め、CI/CDのパイプラインに組み込むと、作業の重複やミスを減らせます。

以下の表は主要な違いをわかりやすく整理したものです。

able>領域AnsibleTerraform目的構成管理/設定適用インフラの宣言的構築主要な操作設定適用・ソフトウェア配布リソース作成・変更・削除状態管理実行履歴はあるが全体の状態を外部で管理しない状態ファイルで現在の構成を記録適用対象既存サーバーやVMクラウド/仮想インフラ全体

現場での使い分けと実践的な流れ

実務では、Terraformでインフラを構築し、Ansibleで設定を適用する組み合わせが一般的です。まずクラウドプロバイダのリソースを宣言的に作成し、必要なネットワーク・ストレージ・セキュリティを配置します。その後、Ansibleのプレイブックを回して、OSのパッチ適用、ソフトウェアのインストール、サービスの設定を自動化します。実際の手順は、コードベースのチームワークを前提にします。

具体例として、ウェブアプリを新しく構築する場合、TerraformでVMを起動し、ストレージとネットワークを設定します。次にAnsibleのプレイブックを実行してNginxを導入し、設定ファイルを配置します。こうすることで、環境の再現性が高まり、トラブルのときにも以前の状態へ戻しやすくなります。

• Terraformは変更前に必ず「実行計画(Plan)」を確認する
• Ansibleは適用前後の状態をテストして、影響範囲を把握する
• CI/CDパイプラインに組み込み、手作業を減らす

注意点として、同じリソースに対してTerraformとAnsibleを同時に操作しないことです。競合を避けるために、運用手順を明確に分担し、変更管理を厳格に行いましょう。これらを守れば、環境を安全に拡張・更新できます。

ピックアップ解説

ねえ、Terraformって地形を変えるみたいな名前だよね。クラウド界の地形師みたいで、コードで書いた設計図どおりに新しい仮想マシンやネットワークを作ってくれる。状態ファイルを使って“今どんなリソースがあるか”を把握するのが特長で、同じ環境を何度でも再現できる点がすごい。とはいえ単独で完結しないことも多いから、Ansibleと組み合わせて“作る”→“整える”の流れを作るのが現場の定番になる。

---