
健康保険証と医療保険証の違いとは?基本のポイントを押さえよう
健康保険証と医療保険証は、名前が似ているため混同されやすいですが、実は基本的には同じものを指していることが多いです。日本の医療制度の中で使われるこれらの「保険証」は、患者が病院で診療を受けるときに必要な身分証明書の役割を持ちます。
しかし、状況や呼び方によって若干意味合いが変わることもあり、健康保険証は具体的な保険制度の加入者に発行される証明書として、医療保険証は医療費の自己負担が軽減される保険制度全体のことを指したりします。どちらも医療サービスを受ける上で必要な重要なカードですから、違いをしっかり理解しておくことが大切です。
まず最初に、健康保険とは何か、医療保険とは何かを一つずつ見ていきましょう。これにより両者の位置づけや役割の違いが明確になります。
健康保険とは?そのしくみと保険証の役割
健康保険は、日本の公的医療保険制度の一部で、会社員や公務員、またはその扶養家族が加入するものです。この制度の目的は、病気やけがをしたときに医療費の一部だけを負担すればよいように、費用をみんなで分担し合うことにあります。
健康保険証は、保険に加入していることを証明するカードで、病院や薬局での診療や調剤の際に提示します。これにより、保険適用された医療サービスが受けられるのです。健康保険証がないと全額自己負担になる可能性が高いため、とても重要なものと言えます。
会社員の方は主に「協会けんぽ」や「組合健保」から健康保険証が発行され、これらは保険料を会社と本人が折半して支払っています。また、扶養家族も健康保険証を持つことができます。
医療保険とは?広い意味での保険制度の説明
一方で、医療保険という言葉は、意味が少し広く、日本の公的医療保険全体を指す場合が多いです。健康保険も医療保険の一つですが、ほかにも国民健康保険や後期高齢者医療制度、共済組合など様々な形態があります。
簡単に言うと医療保険は、国や自治体が提供する公的な制度が中心で、すべての国民が何らかの形で加入することが義務付けられています。これにより、だれもが医療を受けられる環境が作られているのです。
医療保険証という呼び方は実はあまり厳密な区別がないため、健康保険証のことを医療保険証と呼ぶ場合や、国民健康保険証を医療保険証と言うこともあります。要は、医療を受ける際に提示するカードを意味すると理解すると良いでしょう。
健康保険証と医療保険証の違いを簡単にまとめた表
ここまでの解説を踏まえて、違いを表にまとめました。ご覧ください。
ポイント | 健康保険証 | 医療保険証 |
---|---|---|
意味 | 会社員や公務員などの加入者に発行される実際の証明カード | 公的医療保険全体やそれに関連するカードの総称 |
対象者 | 主に会社員、公務員の本人と扶養家族 | 国民全員(健康保険、国民健康保険など含む) |
使用目的 | 医療費の自己負担割合の適用証明 | 同上、ただし幅広い意味で使用される |
保険の範囲 | 健康保険制度に限定 | 公的医療保険全体(健康保険、国保等) |
このように健康保険証は医療保険証の一種と考えることもでき、普段の会話や行政の案内で混同されることも多いのが実情です。
まとめると、健康保険証は医療保険制度の中の特定の一制度に関する証明書であり、医療保険証はもっと広い意味での医療保険制度やその証明書全般を指す場合がある、ということです。
「健康保険証」と「医療保険証」という言葉が出てくると、つい違いが気になりますよね。実は、「医療保険証」という言葉は日常生活ではあまり厳密に使われていません。ほとんどの場合、「健康保険証」が正式なカード名で、医療保険という広い制度の中の一部分を示しています。つまり、医療保険の制度全体を指すときにも使われるため、「健康保険証」と完全に分けて考える必要はないんです。
日本の医療制度では、みんなが公平に治療を受けられるために仕組みが作られていて、健康保険証はその入口の役割を担っています。これを持っていると病院代が安くなり、助かるんですよね。知らずに「医療保険証って何?」と困ってしまう人も多いですが、基本的には健康保険証を指していると思って問題ありません。
気になるなら、お住まいの市区町村の窓口で確認できますよ。
前の記事: « 【徹底解説】住民票の写しと原本の違いとは?知っておきたいポイント