
償却資産と家屋とは?基本の違いを押さえよう
まずはじめに、「償却資産」と「家屋」が何を指しているのかを理解しましょう。償却資産とは、事業で使うパソコンや機械など、時間が経つと価値が減っていくものをいいます。一方で、家屋とは建物そのもの、例えばオフィスや工場の建物のことです。
税務上では、これらは扱いがはっきりと分かれていて、それぞれに
・固定資産税の計算方法
・減価償却の仕組み
が違っているのが特徴です。
この違いを知らないと、税金計算を間違えたり、申告に必要な書類を準備できなかったりするため重要です。
今回の記事では、償却資産と家屋の違いについて、詳しくわかりやすく解説していきます。
償却資産と家屋の税金計算の違い
償却資産と家屋は固定資産税という税金がかかりますが、それぞれの固定資産税の計算方法は異なります。
償却資産の税金計算は、その資産の取得価額(価値)を基に毎年少しずつ減価償却費という費用を計算し、残った価値に対して税金をかけます。この方法を使うことで、資産の価値が本当に減っている分だけ税金を計算することができます。
一方、家屋の固定資産税は評価額に基づいて算出されます。評価額は地方自治体が定める基準で決まり、通常は建物の構造や築年数なども考慮されます。家屋の減価償却はあまり税金計算には影響せず、評価額の変動によって税額が決まります。
以下に違いをまとめた表を作ってみました。
項目 | 償却資産 | 家屋 |
---|---|---|
対象 | 機械、設備、工具など | 建物(オフィス、工場等) |
評価方法 | 取得価額に基づく減価償却 | 地方自治体の評価額に基づく |
税額の計算 | 減価償却後の価値に税率をかける | 評価額に税率をかける |
「償却資産」という言葉を深掘りすると、単なる資産の価値の減少だけでなく、税金計算の公平さを保つための仕組みだとわかります。例えば、新しく買った機械は最初は高価値ですが、使っていくと価値が下がるため、毎年同じ税額を取られると不公平ですよね。そこで、償却資産では減価償却費を使って実際の価値を反映し、税金もそれに合わせて計算します。つまり、税金の「負担軽減」と「公平性」を両立させる大切な制度なのです。
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