
現金出納帳と経費帳とは?基本をしっかり押さえよう
まず、現金出納帳と経費帳という言葉が何を指しているのかを理解することが大切です。現金出納帳は、会社やお店のお金の出入りを記録する帳簿のことです。日々の現金の入金や支払いをしっかり管理するために使います。
一方、経費帳は、支出の中でも特に会社の業務や仕事に関わる<経費>をまとめて管理する帳簿です。経費帳には交通費や事務用品の購入費用など、仕事に必要な費用が記録されます。
このように両者は似ているようで「記録する内容」や「使う目的」が違うのです。現金出納帳は現金全体の動きを見る帳簿、経費帳は特に経費だけをまとめて管理する帳簿です。
具体的にどう違うの?記録内容や使用場面を比較してみよう
では、現金出納帳と経費帳は具体的にどのように違うのでしょうか。主に記録する内容と使う場面が異なります。
1. 記録する内容の違い
現金出納帳は現金の入出金すべてを記載します。お金が増えたときも減ったときも両方記録するのが特徴です。一方、経費帳は業務にかかった経費だけを記録。つまり経費に関係ない現金の動き(例えば給料の支払いや売上の入金など)は書きません。
2. 使用場面の違い
現金出納帳は会社の現金管理の基本。毎日の現金残高を正確に把握するために用いられることが多いです。経費帳は会計処理や税務申告の際に経費の詳細をわかりやすくまとめるために使われます。
下記の表で違いを簡単に整理しました。
項目 | 現金出納帳 | 経費帳 |
---|---|---|
記録の対象 | 現金の入出金全般 | 業務に必要な経費の支出のみ |
記録内容の例 | 売上金、給料支払い、備品購入代金など | 交通費、消耗品費、会議費など |
用途 | 現金の管理と残高把握 | 経費の管理と会計申告 |
記帳頻度 | 毎日 | 日常的または月次 |
実際にどう使えばいい?初心者向けの管理方法とポイント
最後に、初心者でも簡単にできる現金出納帳と経費帳の使い分け方法を説明します。実際の管理が混ざらないようにするために、まずは現金出納帳で現金の動きを毎日きちんと記録しましょう。
その上で、経費帳には業務用途の費用をまとめて記録。例えば一ヶ月分の交通費や消耗品費を月末にまとめて記帳する方法がわかりやすいです。
管理のポイントは以下の通りです。
- 現金出納帳は日々の現金の収支を漏れなく記録
- 経費帳は業務経費を整理し、経費として認識しやすくまとめる
- 両者の記録を照合してお金の流れにミスや漏れがないか確認する
- 会計ソフトを使うと効率的に管理できる
こうした管理を続けることで、会社の現金をしっかり把握し、正確な会計処理や税金申告ができます。
まとめると、現金出納帳は現金の動きを日々記録する帳簿、経費帳は仕事のために使ったお金だけをまとめて管理する帳簿です。違いをしっかり理解して、使い分けることが簿記の基本となります。
経費帳というと単に『経費をまとめる帳簿』と思いがちですが、実は経費帳をきちんとつけることで『どこにどれだけお金がかかっているのか』が詳しくわかります。例えば交通費だけでなく、その交通費がどの取引先との打ち合わせのためのものかまでメモしておくと、経営の改善にも役立ちます。普通の現金出納帳だけではここまでの情報は残せません。経費帳は会社の経費管理をより詳しく、そして賢くするための強力なツールなのです。
前の記事: « 仕入帳と商品有高帳の違いとは?初心者でもわかるわかりやすい解説
次の記事: 年次決算と月次決算の違いとは?基本からわかりやすく解説! »