
CPU使用率とCPU負荷の基本的な違いとは?
コンピューターを使っているときに「CPU使用率」や「CPU負荷」という言葉を耳にすることがあります。どちらもCPU(中央処理装置)に関する言葉ですが、実は意味が少し違います。
CPU使用率は、CPUがどれだけの時間働いているかをパーセンテージで表したものです。例えば、CPU使用率が50%なら、CPUは全体の半分の時間働いているということです。
一方でCPU負荷は、CPUにどれだけの仕事がかかっているかを示す指標で、負荷が高いほどCPUは忙しく動いている状態を意味します。負荷は数値やグラフで示されることが多いですが、使うソフトやOSによって表現方法が異なります。
つまり、CPU使用率は「CPUが動いている時間の割合」、CPU負荷は「CPUにかかっている仕事の重さ」という違いがあります。
この違いをしっかり理解すると、パソコンの動きが遅い理由や問題解決に役立ちます。
CPU使用率とCPU負荷を見分ける方法と特徴
まずCPU使用率は、WindowsのタスクマネージャーやMacのアクティビティモニタなどで簡単に見ることができます。数字で%表記されているので一目瞭然です。
CPU使用率の特徴は次の通りです。
- 0%から100%の範囲で表される
- 数字が大きいほどCPUは多く動いている
- 複数のコアがある場合はコアごとに使用率が表示されることもある
一方、CPU負荷は「ロードアベレージ(load average)」という数値で表示されることがあります。これはCPUが処理待ちのジョブ数を平均したものです。
負荷値の特徴は以下のとおりです。
- 数値はCPUコア数に影響される
- 負荷がコア数を上回るとCPUが過負荷になっている
- OSの負荷管理システムによって計測される
CPU使用率は「どれだけ忙しいか」、CPU負荷は「どれだけ仕事の量があるか」がポイントの違いです。
CPU使用率とCPU負荷の関係と注意点
CPU使用率とCPU負荷は密接に関係していますが、違う視点でCPUの状態を示しています。
例として、CPU使用率が低くてもCPU負荷が高いことがあります。これはCPUが多くのタスク処理を待っているが、1つ1つの処理に時間がかかっていない状態です。一方、CPU使用率が高くても負荷が低い場合は、CPUが連続的に忙しく使われているけれど、処理待ちがあまりない状態です。
この違いはシステムのトラブルシューティングに役立ちます。例えば、CPU負荷が高いときは実行中のプログラムが多すぎてシステムが遅くなっている可能性があります。
CPU使用率が常に100%近くの場合はCPUが限界まで動いているので、スペックアップや負荷軽減の対策が必要です。
下記はCPU使用率とCPU負荷の違いを比較した表です。
項目 | CPU使用率 | CPU負荷 |
---|---|---|
意味 | CPUが稼働している時間の割合(%) | CPUにかかっている処理の重さ(ジョブ数の平均など) |
視点 | 時間的割合 | 処理の量や待ち時間 |
表示例 | 50%、75%など | 1.0、2.5などの数値 |
重要性 | CPUがどれくらい働いているか把握 | CPUが過負荷になっているか判断 |
OS/ツール | タスクマネージャー、アクティビティモニタ | topコマンドのロードアベレージなど |
このようにCPU使用率とCPU負荷を正しく理解して使い分けることで、パソコンやサーバーのパフォーマンス管理やトラブル対応に役立つ情報が得られます。
これからも意識して見てみると、パソコンの不調の原因を見つけやすくなるでしょう。
CPU負荷という言葉を聞くと、なんとなくCPUがパンパンに忙しいイメージがありますよね。でも実は、『CPU負荷』は単にCPUがどれだけ働いているかではなくて、CPUにどれだけの処理が押し寄せているかの指標なんです。たとえば、自動販売機にお客さんがたくさん並ぶとき、『使用率』はその機械がどれだけ稼働しているかですが、『負荷』は待っているお客さんの数のようなもの。だから使用率が低くても負荷が高いと、CPUは処理を待っている仕事が多いんだなとわかります。こういう違いを知ると、パソコンの調子をチェックするときに役に立つ豆知識ですよ!
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