
ER図とドメインモデル図って何?基本を理解しよう
まず、ER図(エンティティ・リレーションシップ図)とドメインモデル図は、どちらもシステムやデータの関係を表す図ですが、目的や表現の仕方が違います。
ER図は、システムで扱うデータの構造を示し、データベース設計に用いられます。例えば、生徒、クラス、先生などのデータがどう関係しているかを分かりやすく表す図です。
一方、ドメインモデル図は、システムが解決しようとしている現実の問題領域(ドメイン)を表現します。ビジネスのルールや概念がどのように繋がっているかを示し、設計の初期段階で使われます。
つまり、ER図は主にデータの構造に注目し、ドメインモデル図は現実世界の概念理解に注目するのです。
ER図とドメインモデル図の違いを詳しく比較しよう
以下の表で、ER図とドメインモデル図の大きな違いを比較します。
項目 | ER図 | ドメインモデル図 |
---|---|---|
目的 | データベースの構造を設計する | 業務や問題領域の概念を表現する |
対象 | データ(エンティティ)とその関係(リレーション) | 現実世界の概念やルール、クラス |
表現内容 | テーブルやカラムの関係、キー | クラスの属性や操作、依存関係 |
利用タイミング | データベース設計時 | システムの設計や分析時の初期段階 |
図の形式 | 主にエンティティとリレーションシップ図 | クラス図に似たモデル |
このようにER図はデータの整理に特化し、ドメインモデル図はシステム設計のための概念理解に使われる点が最も大きな違いです。
ピックアップ解説
ER図という言葉を聞くと「データベースの図」というイメージが強いですが、実はER図はデータだけでなく、情報の繋がりや依存性を見える化することでシステムを整理する助けになります。たとえば、生徒や先生の関係だけでなく、どういった情報をどのように共有するかを理解できるため、実は現実の仕組みをシンプルに理解するきっかけになります。ですから、ER図が苦手な人も“システムの骨組みを描く地図”と考えると少し楽しくなるかもしれませんね。
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