
型枠と大工は何が違う?建築現場の重要な役割の違いを知ろう
建築の現場でよく耳にする「型枠(かたわく)」と「大工(だいく)」という言葉。似ているように思えますが、それぞれ担当する仕事や役割はしっかりと違います。
まず型枠とはコンクリートを流し込むための枠組みや箱を作る仕事のことです。コンクリートは液体の状態で固まるまでの形をこの枠で決めるので、建物の形や強さに直接関わります。一方、大工は木材を使って建物の柱や壁、屋根などの骨組みや内装を作る仕事です。建物全体の構造を木で作ることが多いので、古くから建築で重要な役割を担ってきました。
このように、型枠はコンクリートの形をつくる専門家、大工は木の部分を作る職人なので、用途も材料も違うのがポイントです。
型枠の具体的な仕事内容と必要なスキル
型枠は建物のコンクリート部分を支えるための木や金属の枠を設置する仕事です。
建設現場では、コンクリートがまだ液体の時に流し込む箱や壁を作ります。
作った型枠が強度不足だとコンクリートが漏れたり、形が崩れたりするので正確さと強度の知識が重要です。
作業には型枠の設計図を読み取り、材料を寸法通りに切断して組み立てる技術が必要になります。
また型枠は建物の大きさや形によって使う材料や組み方も変わりますので柔軟な対応力も求められます。
具体的な作業工程は
- 型枠の設置
- コンクリートの流し込み
- コンクリートが固まったあと型枠の取り外し
大工の役割と仕事内容の詳細
大工は主に木材を使い住宅や建物の柱、梁、床、屋根、壁の下地などを作る職人です。
木材を加工して接合する技術が求められ、建物の骨組みをしっかりと支える役割を担います。
昔ながらの大工は手道具を使って精密な木の組み方を行うこともあり、建物の耐久性や安全性の要となる仕事です。
最近ではプレカットという工場で木材を事前に加工する方法が増えていますが、それでも現場での組み立てや細かな調整は大工の手によって行われます。
主な作業内容は
- 柱や梁の設置と組み立て
- 壁や床の下地づくり
- 建具や造作の取り付け
型枠と大工の違いを表で比較!わかりやすいポイントまとめ
ポイント | 型枠 | 大工 |
---|---|---|
主な材料 | 木材や金属(鋼材) | 木材 |
主な役割 | コンクリートの形を作る枠を設置 | 建物の骨組みや内装材を作る |
使用する技術 | 型枠の組み立て、設計図の理解 | 木材の切断・加工・組み立て |
関わる建築部分 | コンクリート部分 | 木造構造部分 |
作業の流れ | 枠組→コンクリート流し込み→枠解体 | 木材加工→組み立て→仕上げ |
まとめ:型枠と大工は建築現場でそれぞれ欠かせない存在
今回は型枠と大工の違いについて解説しました。
両者は建築建物の違う部分を担当し、それぞれに専門的な技術や知識があります。
型枠はコンクリートの形を作る枠を設置し、建物の強度を左右する重要な仕事。
大工は木の骨組みや内装を作り、建物の基礎構造や人が住む空間を作り上げる職人です。
どちらが欠けても安全で丈夫な建物は完成しません。
建築現場のチームワークの中で強い役割分担があることを知ると、建物がどうやってできているかがもっと身近に感じられるでしょう。
型枠と言うと、単に木や金属で箱を作るだけに思われがちですが、実はとても繊細な技術が求められます。コンクリートは流動的なため、型枠が少しでもずれると建物の形が歪む原因に。しかもコンクリートが固まる瞬間は大切で、その間に型枠が耐えきれる強度も必要なんです。だから型枠職人は設計図を正確に読み取り、寸法通りに正確に組み立てる能力が求められています。現場での調整も多く、見えないところで多くの工夫がされているんですよ。