
S波と主要動って何?基本を押さえよう
地震が起きると、私たちは揺れを感じますよね。この揺れには主に主要動(P波)とS波(横波)という2つの波があります。
まず、主要動(P波)は地震の揺れの中で最も早く到達する波です。地球の内部を縦方向に揺らしながら進みます。たとえば、バネを押したり引いたりするような動きです。
一方、S波は主要動の後にやってくる横に揺れる波で、左右や上下に振動させる特徴があります。地震の揺れの本格的な激しさを感じさせるのはこのS波が原因です。
このように、両者は到達する時間も揺れの方向も異なっているのがポイント。まずはこの違いを覚えておきましょう。
主要動(P波)とS波の違いを詳しく説明!特徴と到達時間
それぞれの波の特徴を比べると、地震の揺れを理解するのがもっと簡単になります。
・到達速度
主要動は地震波の中で最速で、地中や地表を長い距離を素早く伝わります。
S波は主要動の後に遅れて到達し、速度は主要動よりも遅いです。
・振動の方向
主要動は進行方向に沿って土や岩石を圧縮・膨張させます。
S波はそれと直角に揺らすため、より激しい横揺れを発生させます。
・伝播できる場所の違い
主要動は固体だけでなく液体(マグマや海水)も伝わります。
S波は液体中を伝わりにくいため、地下の溶岩や海の深い場所での伝播が制限されます。
この3つのポイントが主要動とS波の大きな違いです。地震計でも、この違いを利用して震源地の特定や地震の強さを把握しています。
地震対策に役立つ!主要動とS波の違いからわかること
災害対策で役立つのが、主要動とS波が時間差で到達することの意味です。
地震速報は最初に来る主要動を捉えて、強い揺れのS波が来る前に警報を出す仕組みです。これにより、避難や安全確保の準備が間に合うことがあります。
・飛行機の着陸や工事の一時停止
・シェルターや丈夫な建物への避難
・安全な場所での待機
こうした行動が早めにできるかどうかは揺れの種類と到達時間の違いを理解しているかどうかにかかっています。
また、S波は揺れが強いので建物倒壊や家具の転倒といった被害につながりやすいことも知っておきましょう。
このように、地震の揺れの仕組みを理解することは、防災意識を高めることにつながります。
特徴 | 主要動(P波) | S波 |
---|---|---|
到達速度 | 最速で到達 | 主要動より遅い |
振動方向 | 進行方向に圧縮・膨張 | 進行方向と直角に揺れる |
伝播可能な場所 | 固体・液体両方 | 固体のみ |
揺れの強さ | 比較的弱い | 強く感じる揺れ |
地震の揺れの中で特に注目したいのがS波です。これは地震波の中で二番目に到達する波ですが、その揺れは横揺れでとても強力です。
興味深いのはS波が岩石や土の固さに大きく影響される点です。液体や非常に柔らかい土の中では伝わりにくいため、例えば地下に水分やマグマが多い場所ではS波が弱まる傾向があります。
そのため、地震の揺れが特に強い地域や弱い地域は地中の状態によっても変わります。この仕組みを使って地震の震源や地下構造の調査も行われているんですよ。
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