
歯周炎と歯肉炎の基本的な違い
歯周炎と歯肉炎は、どちらも歯と歯ぐきに関係する病気ですが、その性質や症状にははっきりとした違いがあります。
まず歯肉炎は、主に歯ぐきの炎症を指し、歯周炎は歯を支える骨などの組織にまで炎症が進行した状態を言います。
簡単に言うと、歯肉炎は歯ぐきの病気、歯周炎は骨にまで影響をおよぼす重度の状態です。
どちらも初期段階で治療すれば回復可能ですが、放置すると歯が抜けてしまうこともあります。
歯肉炎の特徴と症状
歯肉炎は、歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)が溜まり、そこから細菌が増えることで歯ぐきが赤く腫れ、出血しやすくなります。
症状としては、歯ぐきの腫れや赤み、歯磨き時の出血が主なサインです。これらは歯肉の炎症によるものですが、まだ骨には影響がありません。
なお、痛みはあまり強くなく、気づきにくい場合もありますが、適切な歯磨きや歯科でのクリーニングにより回復が可能です。
歯周炎の特徴と症状
歯周炎は、歯肉炎が進行し、歯ぐきの内部にある歯槽骨や歯根膜などの組織にまで炎症が及んだ状態です。
炎症が進むと、歯と歯ぐきの間にポケットができ、そこに細菌が入り込みやすくなります。歯がグラグラ揺れたり、噛むときに痛みが出ることもあります。
また、口臭が強くなったり、歯ぐきが下がって歯が長く見えることも特徴です。治療しないと骨が溶けて歯を支え続けられなくなり、最終的には歯が抜けてしまう恐れがあります。
歯肉炎と歯周炎の違いをわかりやすい表で比較
ポイント | 歯肉炎 | 歯周炎 |
---|---|---|
影響範囲 | 歯ぐきの表面の炎症 | 歯ぐきの奥の歯槽骨や歯根膜まで |
症状 | 赤み・腫れ・出血しやすい | 歯のぐらつき・痛み・口臭・歯ぐきの後退 |
痛みの程度 | 軽度からほとんど感じない | 中程度から強いこともある |
治療方法 | 歯磨き改善・クリーニング | 専門的な処置・時に外科的処置が必要 |
進行すると | 治癒可能 | 歯を失うリスクが高まる |
まとめ:早期発見が大切!歯周炎と歯肉炎の正しい理解
歯肉炎は歯ぐきの表面の炎症で、正しいブラッシングや歯科でのクリーニングで改善できます。
しかし歯周炎は更に進行した状態で、骨など重要な組織にダメージを与えます。
無症状のことも多いので、歯肉炎の段階で気づくことが大切です。定期的な歯科検診と正しい歯磨きを習慣づけて、健康な歯ぐきを保ちましょう。
歯周炎という言葉を聞くと「単なる歯ぐきの病気」と思いがちですが、実は歯を支えている骨にもダメージを与える恐れがあるので、かなり深刻です。ちょっとした出血や違和感を見逃さず、早めに歯科で相談するのが大切。ちなみに、歯周炎は進行すると歯がグラグラして食べ物もしっかり噛めなくなるので、見た目だけでなく生活の質にも大きな影響が出てきます。
だからこそ、普段の歯磨きでプラークをためないことが何より重要なんですよ。