
MRAとMRIって何?基本を理解しよう
まずは、MRAとMRIの基本的な意味を押さえましょう。
MRI(エムアールアイ)とは、磁気共鳴画像法と呼ばれ、体の中の様子を詳しく映し出す検査です。磁石と電波を使って体の断面を画像化するため、放射線を使わず安全に体の状態を見ることができるのが特徴です。
一方、MRA(エムアールエー)は、MRIの技術を応用した検査の一つで、血管だけを特に詳しく映し出すことを目的としています。頭や胸、足の血管の状態を調べることに適しています。
MRAとMRIの違いを詳しく解説
最大の違いは映し出す対象です。MRIは脳や筋肉、骨、内臓など幅広く体内の構造を撮影しますが、MRAは主に血管の状態を評価します。
また、撮影方法にも違いがあります。MRIは様々なシーケンスを使って組織の状態を捉え、MRAは血液の流れを利用して血管がどのようになっているかを鮮明に映します。
例えば脳の血管が詰まっていないか調べたいときはMRAが選ばれ、腫瘍や筋肉の異常を調べる場合はMRIが使われます。
具体的な違いを表にまとめてみよう
以下の表でMRAとMRIの違いが一目でわかります。
項目 | MRI | MRA |
---|---|---|
目的 | 様々な臓器や組織の画像診断 | 主に血管の状態を評価 |
撮影対象 | 脳、筋肉、内臓など全身 | 血管(動脈・静脈) |
撮影方法 | 多様なシーケンス使用 | 血液の流れを利用した専用シーケンス |
造影剤使用 | 必要な場合あり | 多くは造影剤なしでも撮影可能 |
検査時間 | 15~60分程度 | 10~30分程度 |
MRAとMRIどちらがいい?選び方のポイント
検査の目的によってどちらを受けるか決まります。
血管の狭さや詰まりを調べたいならMRAが適していますが、腫瘍や筋肉の損傷などを調べたい場合はMRIが選ばれます。
また、造影剤を使いたくない人も多いですが、MRAは比較的造影剤なしでも詳しく血管を見ることが可能です。
医師の指示に従い、どの検査が最適か相談するとよいでしょう。
MRIという検査法は知っている人も多いかもしれませんが、MRAは少しマイナーで血管だけを詳しく見る検査です。面白いのは、MRAは血液の流れを利用して画像を作るので、造影剤を使わなくても血管を見やすくできる点です。つまり、針を使った薬剤を注射せずに血管の状態がわかるのは患者さんにとってうれしいメリットです。このように似ている名前でも検査の目的や方法にはしっかりと違いがあるんですよね。