
基本設計とは何か?
まずは基本設計について説明します。基本設計とは、システムやソフトウェア開発の初期段階に行われる設計作業の一つです。ここでは、システム全体の大まかな構造や機能を決めます。
たとえば、ソフトウェアの場合、どんな機能が必要か、どのようにデータを扱うか、ユーザーがどのように操作するかなどを明確にします。つまり、システムの「どういうものを作るか」を決める作業です。
この段階では詳細な実装方法は決めませんが、開発の方向性をはっきりさせることが目的です。
具体的には、利用者の要望や課題を分析して、システムの目的や機能一覧、画面設計のイメージを作成します。基本設計は設計の土台になる非常に重要な段階です。
方式設計とは何か?
次に方式設計です。方式設計は基本設計で決めた内容をもとに、具体的にどのようにシステムを実現するかを細かく決めていく段階です。
たとえば、どんなプログラミング言語を使うか、どのデータベースを選ぶか、サーバーやネットワークの構成をどうするかを検討します。
また、性能や安全性などの技術的な要件も考慮しながら、具体的な設計図を作成するため、実際の開発に直結する作業です。
簡単に言えば基本設計が「何を作るか」を決めるのに対して、方式設計は「どうやって作るか」を決めるという違いがあります。
方式設計は技術の専門知識が求められるため、エンジニアが中心となって進めるケースが多いです。
基本設計と方式設計の違いをわかりやすく比較
ここまで説明した内容をまとめて、基本設計と方式設計の違いをわかりやすく表にしました。
設計の種類 | 目的 | 決める内容 | 担当者 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
基本設計 | システムの全体像や機能を決定する | 機能構成、画面設計、データ構造概要 | システム設計者、要件定義者 | ユーザー視点で大枠を設計する |
方式設計 | 基本設計を実現するための具体的技術を決める | 使用技術、構成、性能、安全性設計 | エンジニア、技術者 | 専門的技術知識を用いる詳細設計 |
このように基本設計はシステムの内容や方向性、方式設計はその実現手段や技術面に焦点をあてています。どちらも欠かせない大事なプロセスですが、役割が明確に違うことを理解しておきましょう。
まとめ
今回は「基本設計と方式設計の違い」について、中学生でもわかるように説明しました。
基本設計は「何を作るか」を決める設計で、ユーザーの望む機能や全体像を明確にします。
方式設計はその次の段階で、「どうやって作るか」を決める、つまり技術的な詳細を決める作業です。
どちらもシステム開発で大切な工程なので、違いをしっかり押さえることで、開発の流れや役割分担を理解することができます。
システム開発に興味がある人も、今後関わるかもしれない人も、この2つの設計がどんなものかを知っていると役立つでしょう。
「方式設計」という言葉は一見難しく感じるかもしれませんが、実はとても実用的な意味を持っています。基本設計で決めた『やること』を、実際にどうするか、技術の道筋を決める作業なんですね。勉強や仕事でプログラミングに触れている人は、『どんなツールや言語を使うか』を考えることが方式設計にあたります。だから、プログラミング言語の選択やシステムの仕組みづくりが好きな人にピッタリの役割ともいえます。実は、方式設計ってシステムを形作るおもしろい部分なんですよ。覚えておくと、将来のエンジニアや設計担当としての第一歩になるかもしれませんね。