
GNSSとトータルステーションとは何か?
測量や建設の現場でよく耳にする「GNSS」と「トータルステーション」。どちらも土地や建物の位置を正確に測るための機器ですが、使い方や仕組みが大きく異なります。まずはそれぞれの基本を理解しましょう。
GNSSは「Global Navigation Satellite System」の略で、つまり衛星を使って自分の位置を測るシステムです。スマートフォンのGPSもこの一種で、衛星からの信号を受けて自分の場所を計算します。一方、トータルステーションは地上に設置し、レーザーや光学技術を使って測定点までの距離や角度を直接測る装置です。
GNSSは空から位置を知るのに対し、トータルステーションは地面から直接計測すると言えます。
測量方法と操作の違い
GNSSの場合、作業者がGNSS装置を持ち歩き、衛星からの信号を受けて自分の現在位置をリアルタイムで割り出します。つまり、広い範囲の測量に適していて、移動しながらの位置情報取得に強いです。ただし、山や建物などの障害物があると衛星の電波が届きにくくなり、正確性が下がることがあります。
トータルステーションの場合は、測量技師が一定の場所にトータルステーションを設置し、ターゲットとなる専用のプリズムで反射された光を使い角度や距離を読み取ります。このため、障害物があっても直接視線が通る場所なら高い精度が得られます。精密な測量に向いていますが、設置と操作には専門知識と手間がかかります。
適した利用シーンとメリット・デメリット比較表
どちらの機器も用途に応じて使い分けることが大切です。以下の表でそれぞれの特徴をまとめました。
まとめると、広い場所や移動しながらの測定ならGNSSが適しており、より精密で確実な測量が必要ならトータルステーションが優れています。現場の条件や目的に合わせて選択しましょう。
最後に
GNSSとトータルステーションはどちらも測量の重要道具です。今後測量に関わるなら、両者の特徴を知って上手に使いこなすことがポイント。最新技術を組み合わせて、もっと効率的かつ正確な測量が進んでいますので、興味があればさらに勉強してみてくださいね。
GNSSという言葉を聞くと、スマホのGPSみたいな地図上の位置を示すものと思いがちですが、実はGNSSには複数の衛星システムが含まれているんです。アメリカのGPSのほか、ロシアのGLONASS、ヨーロッパのGalileo、日本のみちびきなど国ごとに違う衛星群があり、これらを総称してGNSSと呼びます。だから、測量の現場では一つの衛星だけでなく、複数の衛星からの信号を組み合わせてより正確な位置を割り出すことができるんですよ。意外と複雑で賢い仕組みなんですね!