せん断応力とは何か?基本をしっかり理解しよう
まずはせん断応力とは何かについて見ていきましょう。せん断応力は、物質の内部で面に沿って生じる力のことを指します。簡単に言うと、物体の一部が他の部分に対して平行にずれるような力です。
例えば、スポンジを指で押しながら横にずらそうとすると、スポンジ内部にせん断応力が発生しています。建物の構造や材料の強度を考えるときにも重要な概念で、物体が壊れる原因にもなります。
せん断応力は応力の一種なので、単位はパスカル(Pa)で表されます。数値が大きいほど、物体内部で強いせん断力がかかっていることになります。
摩擦力とは?日常生活でよく見かける力
次に、摩擦力について説明します。摩擦力は、2つの物体が接触していて、互いにすべろうとする動きに抵抗する力のことです。歩くときに靴と地面の間に働く力も摩擦力です。
摩擦力には静止摩擦力と動摩擦力があり、物体が動かないようにするか、動いた後に抵抗するかで分けられます。
摩擦力の大きさは面と面の性質や押し付け合う力によって変わります。滑りやすい氷の上とざらざらした地面では摩擦力が全く違うため、歩きやすさも変わってくるのです。
せん断応力と摩擦力の違いを表でまとめる
able border="1">項目 | せん断応力 | 摩擦力 |
---|
力の発生場所 | 物体内部の面に沿って生じる力 | 物体同士の接触面で発生する力 |
種類 | 応力の一種(内部力) | 接触面で作用する外力 |
作用の方向 | 面に平行な方向 | すべろうとする動きに逆らう方向 |
単位 | パスカル(Pa) | ニュートン(N) |
例 | 建物の内部応力、素材の変形 | 靴と地面、机の上の物体のすべり抵抗 |
せん断応力と摩擦力の関係性と使い分け
せん断応力と摩擦力は、物理的には異なる力ですが、実は密接に関連しています。摩擦力は接触面での力ですが、この摩擦力がもし大きくなれば、その接触面近くの物質内部にせん断応力が生じることがあります。
例えば、机の上の箱を静かに押すとき、箱の底面に摩擦力が働きます。この摩擦力が箱の内部にせん断応力を生じさせ、箱がつぶれたり変形したりする可能性があります。
つまり、摩擦力は外部からの抵抗を示し、せん断応力は物質内での応力のことと理解するとわかりやすいでしょう。
ピックアップ解説せん断応力は物質の内部で面に沿って力がかかる現象ですが、実は「せん断破壊」という面白い現象もあります。これは、せん断応力によって物体がきれいに割れることを指します。たとえば紙を左右に引っ張っているとき、中の繊維がずれて裂けるイメージです。せん断応力は素材の強度を考える上でとても重要で、建築や機械の設計には欠かせない力なんですよ。
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