
うつ病とストレス障害って何が違うの?
日常生活の中で「気分が落ち込む」「やる気が出ない」と感じることは誰にでもありますが、それが長く続くと心の病気かもしれません。うつ病とストレス障害は、どちらも心の問題ですがその原因や症状、治療法には違いがあります。まずはそれぞれの病気の特徴を知りましょう。
うつ病は、気分が強く落ち込み、何をしても楽しくない、疲れやすい、眠れないなどの症状が2週間以上続く病気です。原因はストレスだけでなく、脳の働きや体の状態も関係しているとされています。
ストレス障害(心的外傷後ストレス障害:PTSDなど)は、強いストレスやショックな出来事を経験したあとに、頭の中で何度もその出来事を思い出してしまったり、強い不安や恐怖を感じる病気です。特に事故や災害などの体験が引き金になることが多いです。
うつ病とストレス障害の主な症状の違い
うつ病とストレス障害は症状が似ている部分もありますが、それぞれ特有の症状があります。
症状 | うつ病 | ストレス障害(PTSDなど) |
---|---|---|
気分 | 慢性的に落ち込む、悲しい | 突然の不安や恐怖に襲われる |
思考 | ものごとに興味が持てない、否定的になる | トラウマの記憶が繰り返し浮かぶ |
行動 | 動きが鈍くなる、疲労感が強い | 過敏に反応したり、避けようとする |
睡眠 | 寝付きが悪い、早朝に目が覚める | 悪夢を見ることが多い |
身体症状 | 食欲不振、頭痛、消化不良など | 動悸、汗をかく、身震いなど |
こうした違いを理解すると、症状に合わせた正しい対処ができやすくなります。
原因と治療法の違いを理解しよう
うつ病は、心理的ストレスのほか、脳内の物質のバランスのくずれや遺伝的要因など複合的な原因で起こります。治療は抗うつ薬やカウンセリング、生活習慣の改善が基本です。
ストレス障害(PTSDなど)は主に強いストレス体験が原因で、トラウマとなった記憶が脳に残ってしまいます。治療は心の整理を助ける心理療法(認知行動療法など)が中心で、症状に応じて薬物療法も行います。
- うつ病は全身的な気分の落ち込みが続く慢性的な状態
- ストレス障害は特定の出来事に対する強い心の反応が特徴
- 治療法は両方とも専門家の診断が必要で、薬や心理的ケアが組み合わされる
それぞれの症状に合った早めの治療が回復への近道です。
まとめ:うつ病とストレス障害の違いを知って、適切に対処しよう
うつ病とストレス障害は似ている部分も多いですが、原因や症状の出方、治療方法に違いがあります。
身の回りで気になる症状がある時は、自分で判断せず専門の医師やカウンセラーに相談することが大切です。
また、日々の生活でストレスをためすぎないことも予防につながります。
心の健康は身体の健康と同じくらい大切です。少しでも違和感を感じたら、早めのケアを心がけましょう。
それでは、みなさんが心も体も元気に過ごせることを願っています。
ストレス障害の中でも特に知られているのがPTSD(心的外傷後ストレス障害)です。例えば、大きな事故や災害を経験してしまうと、その体験が頭から離れず繰り返し思い出されることがあります。これがまさにPTSDの特徴です。面白いのは、体は安全でも心がずっとその危険な状況を覚えていて、強い不安や恐怖を感じてしまうこと。だから普通のストレスとは全く違う反応になるんですね。心の傷は目に見えないので自分も周りも気づきにくいですが、適切な治療で少しずつ楽にしていけるんです。
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