
データリンク層とは何か?その役割と特徴を理解しよう
コンピュータやスマホなどがインターネットやネットワークに接続するとき、データリンク層(Layer 2)は重要な役割を担っています。
データリンク層は、隣接する機器同士がデータを正しく送受信するためのルールを決めている層で、エラー検出やフレームの作成を担当しています。
例えば、あなたのパソコンがWi-Fiルーターにデータを送る場合、この層が働いてデータが正しく届くかチェックし、届かなければ再送を行います。
これは電話で言うと、「相手がちゃんと聞こえているかどうか」を確かめながら話すようなものです。
データリンク層の主な特徴
- 物理的な接続範囲でデータを送る(同じネットワーク内)
- MACアドレスという機器固有の識別子を使う
- エラー検出や訂正、データのフレーム化を行う
- スイッチやブリッジといった機器がこの層で動作する
この層があることで、隣の機器への安全なデータ送信が可能になるのです。
ネットワーク層とは?役割と特徴をやさしく解説
ネットワーク層(Layer 3)は、異なるネットワーク同士をつなぐ役割を持っています。
たとえば、自分の家のネットワークからインターネット上の別の地域のサーバーに情報を送るとき、この層がデータの行き先を決めてルートを選びます。これは地図を使って目的地までの道順を決めるようなものです。
つまりネットワーク層は複数のネットワークをまたいで、適切な経路を選んでデータを届ける役割を担っています。
ネットワーク層の主な特徴
- IPアドレスを使って通信先を特定する
- ルーターがこの層で動作し、経路制御を行う
- 大規模ネットワークやインターネットの基盤となる
- パケットという単位でデータを送る
この層がなければ、世界中のコンピュータ同士がスムーズにつながりません。
データリンク層とネットワーク層の違いを表で比較!
項目 | データリンク層 | ネットワーク層 |
---|---|---|
役割 | 隣接機器間のデータ転送・エラー検出 | 異なるネットワーク間の経路制御・ルーティング |
アドレスの種類 | MACアドレス(物理アドレス) | IPアドレス(論理アドレス) |
データ単位 | フレーム | パケット |
代表的な機器 | スイッチ、ブリッジ | ルーター |
処理範囲 | 同一ネットワーク内の通信 | 異なるネットワーク間の通信 |
まとめ:それぞれの層の役割を押さえてネットワークの仕組みを理解しよう
ここまで説明したように、データリンク層とネットワーク層はどちらもネットワーク通信に必要ですが、
「データリンク層は同じネットワークの機器同士が正しくデータを送受信する」ところを担当し、
「ネットワーク層は違うネットワークにある機器同士をつなぐために経路を決める」役割です。
この二つが協力し合って、私たちの使うインターネットや社内ネットワークが成り立っています。
ネットワークの仕組みを理解すると、身の回りの通信機器の動きもより詳しくわかるはずです。いろいろ試して学んでみましょう!
今回は「MACアドレス」について少し深掘りしてみましょう。MACアドレスは、ネットワーク機器に割り当てられた唯一無二の番号で、製造時に決まります。
面白いのは、このアドレスは世界中で重複しないように管理されていて、これがあるからデータリンク層で正確な通信が可能なんです。
ちなみに、MACアドレスは英数字の組み合わせで長めなので、普段聞くことは少ないですが、スマホやパソコンのネットワーク設定画面で確認することができます。
こうした細かいパーツが集まってネットワークは動いているんですね。
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