
LPWAとは何か?
LPWAは「Low Power Wide Area」の略で、低消費電力で広い範囲をカバーする無線通信技術のことを指します。
主にIoT(モノのインターネット)デバイス向けに使われ、センサーや機器が長時間バッテリーで動くことを目的としています。
LPWAの特徴は、消費電力が非常に少なく、建物や地下など障害物があっても比較的遠くまで電波が届くことです。
例えば、農業の土壌センサーやスマートシティの街灯管理など、電池交換が難しい場所で使われます。
また、通信速度は遅いですが、少量のデータを定期的に送るのに適しています。
LPWAには主にいくつかの種類があり、代表的なものにLoRaWAN、Sigfox、NB-IoTなどがあります。
それぞれ特徴や使い方が少しずつ違いますが、共通して電力効率と通信距離を重視しています。
LoRaWANとは何か?
一方、LoRaWANはLPWA技術の中の一つの通信プロトコルで、特にLoRaという無線技術を利用しています。
LoRaは「Long Range」の略で、その名の通り長距離通信ができることが特徴です。
また、LoRaWANはオープン規格として広く使われており、世界中で多くの企業やコミュニティによってサポートされています。
LoRaWANはスター型のネットワーク構造を持ち、センサーやデバイスはゲートウェイに直接通信します。
また、通信のセキュリティが強いので安心して使えることもメリットです。
LoRaWANの使い道は多彩で、環境モニタリング、スマートメーター、ロジスティクスやトラッキングなど、幅広い分野で活用されています。
日本でも地方の農業や工場のIoT化に役立っています。
LPWAとLoRaWANの違いとは?
項目 | LPWA | LoRaWAN |
---|---|---|
意味 | 低消費電力広域通信技術の総称 | LPWA技術の一種でLoRa通信技術を使った規格 |
技術の種類 | 複数(LoRaWAN、Sigfox、NB-IoTなど) | 1つの通信規格 |
通信距離 | 数km~数十km | 数km~10km前後 |
消費電力 | 非常に低い | 非常に低い |
データ速度 | 低速(数kbps程度) | 低速(数kbps程度) |
ネットワーク構造 | 種類により異なる | スター型ネットワーク |
主な用途 | IoT全般、農業、スマートシティなど | 環境監視、資産管理、スマートメーターなど |
まとめ
LPWAは低消費電力で広範囲をカバーする通信技術の総称であり、LoRaWANはその中の一つの代表的な通信規格です。
LPWAには他にもNB-IoTやSigfoxなどがありますが、LoRaWANは自由度が高く開発しやすいため、世界中で人気です。
両者を理解すると、IoT機器の通信選定に役立ちます。
簡単に言えば、LPWAは「技術のジャンル」、LoRaWANは「そのジャンルの一つの技術」と考えてください。
この違いを知ることで、IoTの仕組みや未来がもっと身近に感じられるでしょう。
今後もLPWA技術は進化し、多くの便利なサービスを生み出すことが期待されています。
今回はLoRaWANに注目してみましょう。LoRaWANはLPWA技術の一つですが、その魅力は電池が長持ちすることだけではありません。実は、LoRaWANの通信はとてもセキュリティもしっかりしていて、暗号化が標準装備されています。これにより、農場のセンサー情報や工場の機器データなど、外部から見られたくない情報も安全に送信できます。つまり、ただ長距離通信ができるだけでなく、安心して使える点も人気の秘密なんです。日々使う技術の中に、こうした細かい工夫があることを知ると、もっと身近に感じられますよね。
前の記事: « 4Gと5G通信の違いを徹底解説!速度・特徴・未来の通信技術とは?