
相対年代と絶対年代とは何か?
私たちが過去の出来事や地球の歴史を知るためには、その出来事がいつ起こったのか「年代」を知ることがとても大切です。
この年代の調べ方には主に「相対年代」と「絶対年代」の2つの方法があります。
簡単にいうと、「相対年代」は物事の順番や前後関係を調べる方法で、「絶対年代」はカレンダーのように具体的な年数を調べる方法です。
中学生でも理解しやすいように、これから詳しく説明していきます。
相対年代の特徴と調べ方
相対年代は、例えば地層(ちそう)や岩の層で、「どの層がどの層よりも上か下か」、つまりどちらが古いか新しいかを調べる方法です。
代表的な方法には以下があります。
- 層序学(そうじょがく):地層の順番を調べる
- 化石の種類:特定の時代にしか生きていなかった化石を見て判断する
- 断層や不整合の観察:地層が壊れたり重なったりしている形から判別する
これらの方法は、例えば「化石Aは化石Bより古い」とか「この地層は別の地層より新しい」といった順序の違いを知ることに優れています。
ただし、具体的に「何年前」という年数はわかりません。
絶対年代の特徴と調べ方
絶対年代は、同じように地層や化石の年代を調べますが、こちらは実際の年数を数字で示す方法です。
代表的な方法に「放射性炭素年代測定」や「放射性同位体年代測定」があります。
例えば、炭素-14(C-14)という放射性元素は生物の体内にあり、死ぬと時間とともに壊れて減っていきます。
その減り方を調べることで「何年前にこの生物が死んだか」を知ることができるのです。
また、鉱物に含まれるウランやカリウムといった元素も同じように使われ、何百万年、何千万年という非常に古い年代を調べることもできます。
こうした測定は精密な機械や技術を使いますが、具体的な年代が数字で示せるため、科学的に非常に価値が高いです。
相対年代と絶対年代の違いを表で比較
まとめ:学びやすい年代の理解に向けて
「相対年代」と「絶対年代」はどちらも地球の歴史や化石の年代を知るために欠かせない方法です。
相対年代は順序を知る基本的な方法で、絶対年代はその順序に具体的な数字を与えます。
実際の研究では両方の方法を組み合わせて年代を推定し、より正確な地球の歴史を描いています。
これであなたも地層や化石の年代についての知識が深まったはずです。
ぜひ学校の授業や自然観察にも役立ててみてくださいね。
放射性炭素年代測定は、中学生でも知っている元素の一つ、「炭素」を使ったとても面白い方法です。生きている間は一定の炭素-14を体に持っていますが、死ぬと減り始め、その減り方を調べて年代を計算します。だから化石や古い遺物の正確な年齢を知るには、この絶対年代の技術が欠かせません。意外にも私たちが普段使っている時間の感覚とは違う自然のリズムを教えてくれる技術なんです。
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