
フルハーネスと安全帯の基本的な違いとは?
高所作業を行う際、作業者の安全を守るために必要な装備として「フルハーネス」と「安全帯」があります。
安全帯とは、昔から使われている「胴ベルト型」の命綱のことを指し、腰回りに巻きつけて使います。
一方、フルハーネスは、近年法律の改正により義務化されている新しいタイプの安全装備で、胴だけでなく肩や脚もベルトでしっかり固定し、全身を支える構造です。
この違いにより、墜落時の衝撃吸収や体への負担の軽減が大きく変わるため、安全面での重要性が高まっています。
なぜフルハーネスが注目されているのか?安全帯との性能比較
安全帯は短時間の作業や低所での使用に適していますが、墜落時の衝撃が腰部分に集中しやすく、重大な怪我の原因となることがあります。
それに対し、フルハーネスは体全体に力を分散させる設計で、墜落時の安全性が格段に向上。
また、日本の労働安全衛生法の改正に伴い、2022年から高所作業での使用が原則としてフルハーネスの使用に切り替わりました。
この法律変更が企業や作業者にフルハーネスの普及を促す大きな要因となりました。項目 安全帯(胴ベルト型) フルハーネス 装着部位 腰回りのみ 全身(肩・胸・腰・脚) 墜落時の衝撃分散 腰に集中しやすい 体全体に分散 適用法規 一部例外あり 原則義務化(法改正後) 使用感 比較的軽いが危険性あり やや重量感ありだが安全性高い
フルハーネスと安全帯の選び方と正しい使い方
選ぶ際は作業の高さや作業内容、法律の要件をよく確認しましょう。
高所作業(2メートル以上)ではフルハーネスが必須。
また、使用時はベルトの締め付け具合や接続部の破損がないか事前点検が必要です。
フルハーネスは身体にしっかりフィットするように調整し、胸と腰そして脚のベルトが余ることなく固定されているか確かめましょう。
安全帯の場合も同様に、バックル部分の不具合や劣化を点検し、正しく装着することが重要です。
正しく使用しなければ、本来の安全性能が十分に発揮されません。定期的なメンテナンスや交換も忘れずに行いましょう。
まとめ:安全第一!フルハーネスを正しく理解しよう
安全帯とフルハーネスはどちらも高所作業の安全には欠かせませんが、
「フルハーネスは体全体で衝撃を分散し、法律で義務化された最新の安全装備」
という点が大きな違いです。
これから高所作業に携わる方や企業は、法令に準拠した使い方と定期メンテナンスを徹底しましょう。
安全は命を守るために最も大切なことです。
正しく知り、正しく使うことで事故を防ぎ、安全な作業環境を作っていきましょう。
「フルハーネス」という言葉、普段はただの安全装備の名前と思われがちですが、実はかなり工夫された設計なんです。
例えば、肩や胸、脚もベルトで固定することで、もし墜落しても力が体中に分散されるのでケガのリスクが減ります。これまでは腰の周りにだけベルトを巻く安全帯が主流でしたが、体への負担が大きいんですよね。
法律の改正で必須装備になったのも納得の進化です。日常生活ではあまり聞かないけど、実は仕事現場で命を守っている大切なアイテム。ちょっと知っておくと安全の意識も変わりますよ!
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