
DHCPと固定IPって何?基本から学ぼう
ネットワークに接続されたパソコンやスマートフォンは、IPアドレスという住所のような番号を使ってお互いに通信しています。IPアドレスには「DHCP(ディーエイチシーピー)」と「固定IP(こていいピー)」という2種類の設定方法があります。
まずは、それぞれの意味を見ていきましょう。
DHCPは、ネットワークに接続すると自動的にIPアドレスを割り振ってもらう仕組みです。つまり、パソコンやスマホは自分で住所を決める必要がなく、ルーターが代わりに管理してくれています。
固定IPは、自分であらかじめ決めたIPアドレスをパソコンなどに設定する方法です。これは自動ではなく、手動で決めるため、ずっと同じ住所でネットを使い続けられます。
DHCPの特徴とメリット・デメリット
DHCPは家庭や会社のネットワークでよく使われています。
メリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 設定が簡単でユーザーの手間がかからない
- IPアドレスの重複や管理ミスが減る
- ネットワークの管理が楽になる
しかし、デメリットもあります。例えば、パソコンのIPアドレスが変わることがあるため、同じ機器に対する通信が難しくなる場合があります。例えば、ネットワーク内でプリンターを使うときなどに、IPが変わると接続が切れることがあるのです。
また、特定のIPアドレスを維持したいサービスでは使いづらいことがあります。
固定IPの特徴とメリット・デメリット
一方、固定IPは仕事でサーバーを立てたり、監視カメラを設置したりする場面で使われます。
メリットは主に次の3つです。
- IPアドレスが変わらないので安定した通信ができる
- ネットワーク内の機器を見つけやすい
- リモートアクセスやサービス運用に便利
しかし、デメリットもあります。
- 自分で設定しなければならず初心者には難しい
- 同じIPを誰かが使うとトラブルになる
- 管理が煩雑になる可能性がある
そのため、使いこなすためにはネットワークの知識が必要です。
DHCPと固定IPの違いをまとめた表
項目 | DHCP | 固定IP |
---|---|---|
設定方法 | 自動 | 手動 |
IPアドレスの変更 | 接続ごとに変わることがある | 常に同じ |
利便性 | 簡単で初心者向き | 設定が難しい |
メリット | 管理が楽、重複トラブルが少ない | 安定して通信できる、サービスに向く |
デメリット | IPアドレスが変わる可能性がある | 管理が面倒、設定ミスでトラブルに |
どんな時にDHCPと固定IPを使い分ける?
基本的に、家庭や小規模なネットワークではDHCPがおすすめです。自動でIPアドレスを割り振ってくれるため、設定に悩む必要がなく快適に使えます。
一方、サーバーを運用したり、特定の機器へ常に同じアドレスでアクセスしたい場合は固定IPが適しています。例えば、自宅でウェブサーバーやNAS(ネットワークHDD)を設置するときに便利です。
ネットワークの規模や用途に応じて適切に選択しましょう。
DHCPは"Dynamic Host Configuration Protocol"の略で、IPアドレスを自動で割り当てる仕組みです。面白いのは、これがなければネットワーク管理はとても大変になることです。たとえば、もしあなたが友達の家に遊びに行って、毎回住所が違ったらどう思いますか?ネット上ではこれを自動でやってくれるのがDHCPなんです。だから、初心者の方や家庭での使用にとっても便利!ただ、IPアドレスが変わることがあるので、固定したい場合は固定IPの方が向いています。ネットワークの影のヒーローと言っても過言ではありませんね。
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