
建物面積と建築面積とは?基本の違いをわかりやすく解説
建物面積と建築面積、この2つの言葉は建築や不動産の話でよく使われますが、似ているようで意味が違うため、初心者には少しわかりにくいかもしれません。
まず、建物面積はその建物の「床」の合計面積を表します。つまり、建物の各階すべての床面積を足した数字です。マンションの部屋の広さを表す時などに使います。
一方、建築面積は建物の「敷地に接している部分」、つまり建物の地面に接している部分の面積です。建物の footprint(フットプリント)ともいえます。お家の建てられる大きさや高さを決める時の基準となります。
具体的な違いを表で比較する
では、それぞれの違いを表にまとめてみましょう。
項目 | 建物面積 | 建築面積 |
---|---|---|
意味 | 建物の床の合計面積(全ての階の床面積の合計) | 建物が地面に接している部分(敷地に接する面積) |
使われ方 | 部屋の広さを表す、不動産の広さ表記に多い | 建物の大きさ制限や建築基準法の計算に利用 |
計算方法 | 各階の床面積の合計 | 建物の敷地に接する部分のみ(1階部分) |
例 | 3階建ての各階の床面積を合計した面積(例:30㎡ + 30㎡ + 20㎡ = 80㎡) | 1階部分の建物の外形の面積(例:30㎡) |
なぜこの違いを知ることが大切なの?
この二つの違いを知っていることは、とても大切です。
例えば、地元の役所で住宅の建築許可を受ける際には建築面積をもとに計算をしなければなりません。また、不動産を売買する時には、実際の部屋の広さとして建物面積が重要です。
なので、例えば「この家は建物面積が100平方メートル」と言われても、それを建築面積と勘違いすると、敷地の広さや建築制限に関わる情報がズレてしまう危険があります。
そのため、すぐに両方の意味を理解して活用できるようにしておくと安心です。
建築面積という言葉、一見すると単なる地面に接している部分の面積に過ぎないように思えますよね。ですがこれ、建築の法律や規制の根幹をなす重要な数字なんです。たとえば建ぺい率という言葉、これは敷地面積に対して建築面積の割合を決めるのですが、ここでの建築面積を間違えると建築できないとか、違反になる恐れが出てきます。だから、建築面積は単純な面積以上に建物の設計や法的ルールに関わる“肝”の部分。家づくりやリフォームを考える人なら、知らずに過ごせない大事なキーワードですよ。
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