
寄成注文と成行注文とは何?基本の違いをやさしく解説
株取引や投資の世界では、注文方法がいくつかあります。その中でも「寄成(よりなり)」と「成行(なりゆき)」という言葉をよく耳にしますが、違いをパッと説明できる人は意外と少ないです。
まず成行注文とは、自分の希望価格を指定せずに注文を出す方法です。たとえば「今すぐ買いたい」や「今すぐ売りたい」という時に使います。市場で最も早く取引が成立する方法なので、価格よりもスピードを重視するときに便利です。
一方、寄成注文は「寄り付き時に成行で注文を出す」という意味です。株式市場が始まる時間(寄り付き)に、成行注文を出す注文方法を指します。つまり、始まった瞬間の価格で取引をしたい場合に使います。
寄成注文の特徴とメリット・デメリット
寄成注文は、市場が開いて取引が始まる「寄り付き」の価格で約定(取引成立)が行われます。これは、日中の取引が始まる最初の瞬間の価格で注文を決済するということです。
メリットとしては、
- 市場の始まり価格ですぐに約定するため、寄り付きの値動きを逃さない
- 取引開始後すぐにポジションを持ちたい場合に便利
デメリットは、
- 寄り付く価格が読みにくいため、予想外の価格で約定するリスクがある
- 大きな価格変動がある場合、損失が出る可能性もある
成行注文の特徴とメリット・デメリット
成行注文は、価格指定をしない注文方法で、できるだけ早く売買を成立させたい時に使います。
メリットは、
- 価格を気にせずすぐに約定できる点
- 取引したいけど価格を気にしない初心者にもわかりやすい
デメリットは、
- 価格の変動によって予想外の高値や安値で約定することがある
- 特に値動きが激しいときは不利な価格になるリスクがある
寄成注文と成行注文を比較した表
まとめ:どちらを使うべき?それぞれの活用シーン
寄成注文は、寄り付きの価格で迅速に取引をしたい時に向いています。一日の始まりの値動きを取りたい人や、その日の最初の価格を狙いたい人におすすめです。
一方、成行注文は、特に時間を気にせず素早く売買したい時に便利です。相場の動きが激しい時に使うと、希望しない価格で約定する可能性もありますが、それでも価格を気にせず確実に売買したい時に役立ちます。
どちらも価格の指定がない注文方法ですが、寄成は市場オープン時に限定した注文方法、成行はいつでも使える注文方法という違いがあります。投資初心者も、この違いを理解すると、取引での選択肢が広がり、より効果的に資産運用ができるようになります。
「寄成注文」という言葉は一見難しく感じますが、実は株式市場が始まる最初の瞬間(寄り付き)に成行注文を出すだけのものです。この「寄り付き」というタイミングは、市場参加者が一斉に注文を出すため価格が大きく動くことも多いんです。実は寄成注文を上手に使うと、初動の値動きを効率よく取りやすく、特定のニュースやイベントで大きく動く可能性がある銘柄に対して使うトリッキーな戦略として知られています。だから投資上級者にとっては、値動きを狙う一つの武器になるんですね。