
発行済株式とは?その基本をわかりやすく解説
まずは発行済株式について理解しましょう。これは、会社がこれまでに出した株式のうち、すでに投資家や株主に渡された株の総数のことを言います。
たとえば、会社が最初に株を1万株作って、そのうち1万株すべてを誰かに売った場合、その1万株が発行済株式です。
発行済株式は会社の所有者である株主が持っている株の数量を示し、会社の規模や資本の大きさを知るための重要な指標となります。
この数は増えたり減ったりすることもありますが、基本的には会社が資金調達や経営戦略のために調整します。
発行済株式数が多いほど、多くの株主が存在し、会社の支配構造も複雑になることが多いです。
自己株式とは?会社が買い戻した自社の株のこと!
自己株式とは、会社が一度発行した株を自社で買い戻した株のことです。
会社は市場から自社の株を買い戻すことができます。その株は他の株主が持っていたものを会社が買い取ったものですが、会社自体が再び所有します。
買い戻した株は配当や議決権がなく、会社の財務指標にも影響があります。自己株式は通常、市場で流通していません。
なぜ自己株式を買い戻すのかというと、株価を安定させたり、余った資金を株主還元の形で活用したり、経営権を強化したりする目的があります。
発行済株式と自己株式の違いを分かりやすくまとめ
発行済株式と自己株式の違いを理解するために、以下の表をご覧ください。
項目 | 発行済株式 | 自己株式 |
---|---|---|
意味 | 会社が発行して株主が持っている株式の総数 | 会社が市場から買い戻して自社で持っている株式 |
所有者 | 外部の株主 | 会社自身 |
議決権・配当 | あり | なし |
市場流通 | 流通している | 流通していない |
目的 | 資金調達、経営権の分散 | 株価安定、資本政策、経営権強化 |
このように、発行済株式は会社の所有者となる外部の株主が持っている株、一方で自己株式は会社が自分で持つ株のことを指します。
自己株式は発行済株式数に含まれますが、市場では流通していません。
つまり、発行済株式はすべての株、自己株式はその中で会社が自分で持つ特別な株と覚えておくとわかりやすいです。
自己株式って実は結構面白いんです。会社が自分の株を買い戻すって、ちょっと不思議に感じませんか?株は普通、投資家さんが持っているものですよね。でも自己株式になると会社が株主から株を買い取り、会社が自分の株を持つことに。これによって議決権や配当を減らして経営を安定させたり、株価を守ったりするんですよ。まさに会社自らが自分の価値をコントロールできるひとつの仕組みなんです。
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