
バリュー株と高配当株の基本的な違いとは?
投資を始めたばかりの人にとって、「バリュー株」と「高配当株」はどちらも魅力的な言葉に感じられます。しかし、この二つには明確な違いがあります。
バリュー株とは、市場での株価が割安とされる株のことです。つまり、企業の価値に比べて株価が低い状態を指します。こうした株は割安に購入できるため、将来的に価格が再評価されて株価が上がることを期待されます。
一方で高配当株とは、株主に対し高い配当金を安定的に支払う企業の株のことです。配当金は企業の利益の一部を株主に還元するもので、投資家は安定した収入を得たい場合に注目します。
つまり、バリュー株は「価格の割安さ」を重視し、高配当株は「配当収益の高さ」を重視する投資対象であることが違いの大きなポイントです。
バリュー株と高配当株のメリットとリスク
それぞれの特徴にはメリットとリスクが存在します。
まず、バリュー株のメリットは、割安な価格で買うことで株価の回復や上昇が期待できる点です。過小評価されている銘柄が多いため、将来的に市場で正当に評価されれば利益が出ます。
しかしリスクもあります。割安と感じる理由が業績悪化や経営課題に起因する場合、株価が下がり続ける可能性もあります。これが“倒産リスク”にもつながることがあります。
高配当株のメリットは、定期的な配当収入が期待できることです。不景気で株価が下がっても配当金が安定的に出れば投資リターンを得やすい特徴があります。
ただしリスクは、企業が配当金を減らしたり出せなくなることです。例えば業績が悪化すると配当を減配や無配にする場合があるため、配当利回りの高さに安心しすぎるのは注意が必要です。
バリュー株と高配当株の見分け方と投資ポイント
では実際にこの二つをどう見分け、どう投資するのが良いのでしょうか?
バリュー株の見分け方は、
- 株価収益率(PER)が低い
- 株価純資産倍率(PBR)が低い
- 業績の回復基調が見える銘柄
高配当株の見分け方は、
- 配当利回りが高い
- 過去の配当金支払いが安定している
- 企業の財務が健全である
以下の表にバリュー株と高配当株の主な違いをまとめています。
項目 | バリュー株 | 高配当株 |
---|---|---|
重視するポイント | 株価の割安さ | 配当金の高さ・安定性 |
メリット | 株価の上昇益が期待できる | 安定した配当収入が得られる |
リスク | 業績悪化でさらに株価下落の可能性 | 配当の減配・無配リスク |
指標例 | PER、PBRが低い銘柄 | 配当利回りが高く安定している銘柄 |
投資目的によって、どちらを選ぶか変わりますが、長期で株価上昇を狙いたいならバリュー株、安定的に収入を得たいなら高配当株が適しています。
「高配当株」と聞くと、まるで銀行の定期預金のように安定してお金がもらえそうなイメージがありますよね。でも実は企業によって配当の出し方はさまざま。例えば景気が悪くなると配当を減らしたり、止めてしまうこともあります。だから配当が高いからと言って安心せず、企業の業績や財務状態もよく見ておくことが大切なんです。これを知っておくと、投資のリスクをぐっと減らせますよ。
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