
建物登記簿謄本と登記簿謄本の基本の違いとは?
日本の不動産取引や所有権の確認に欠かせない書類の一つが登記簿謄本です。ですが初めて聞く方にとっては、建物登記簿謄本と登記簿謄本の違いがわかりにくいことも多いのではないでしょうか。ここではまず、その違いの基本についてわかりやすく説明します。
登記簿謄本は、不動産の情報を記録した公的な書類全般を指します。土地や建物など、それぞれの種類に応じて登記簿が管理されています。その中で建物登記簿謄本は、建物の情報だけを取り出して書面にしたものです。つまり登記簿謄本という言葉は広い意味、建物登記簿謄本はその中の一つの種類、と考えるとイメージしやすいでしょう。
たとえば、土地の権利や面積を知りたい場合は土地に関する登記簿謄本(土地登記簿謄本)が必要で、建物の構造や所有者を確認したい場合は建物登記簿謄本を取得します。これが最初のポイントです。
登記簿謄本の役割と使い道の違いについて
次に、登記簿謄本と建物登記簿謄本の使い道の違いを詳しく見ていきましょう。実はどちらも法務局で取得できる公的書類ですが、使う目的によって必要な種類が変わってきます。
建物登記簿謄本は、建物の住所・種類・構造・床面積・所有者などが記載されており、売買や融資手続きの際に建物の正確な情報を示すために使われます。建物の登記情報を詳細に知りたい場合に不可欠です。
一方で登記簿謄本は、建物だけでなく土地の情報や複合的な不動産情報の総称として使われることが多く、土地登記簿謄本も含みます。たとえば土地と建物の両方の権利関係を把握したい場合は、それぞれの登記簿謄本を取り寄せる必要があります。
これらの違いを理解しておくことで、必要な書類を間違えずに手続きできるため、トラブルを避けることができます。
建物登記簿謄本と登記簿謄本の見た目・記載内容の違いを表で比較
では、実際の書類ではどのような違いがあるのか、わかりやすく表にまとめてみます。
ポイント | 建物登記簿謄本 | 登記簿謄本(一般) |
---|---|---|
対象 | 建物(家屋)の情報 | 土地や建物、その他不動産全般 |
記載例 | 所在地、構造(木造・鉄筋など)、床面積、所有者 | 土地の地番、所在、面積、地目、所有者など多様 |
使いみち | 建物の購入や融資申請など | 土地取引や権利関係の確認、建物も含む総合的調査 |
取得場所 | 法務局(登記所) | 法務局(登記所) |
この表を見ると、建物登記簿謄本は登記簿謄本の中の一部分と捉えられ、使う目的や内容によって選ぶ必要があることがわかります。
建物登記簿謄本と聞くとなんだか難しそうに感じますが、実は登記簿謄本の中の「建物」に特化した情報だけをまとめたものです。面白いのは、土地と建物は法的にも別物として扱われているところ。だから取引のときには、土地と建物のそれぞれの登記簿謄本を別々に用意しなければならないこともあります。まるで不動産が2つのパズルのピースみたいに分かれているイメージですね。