中嶋悟
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顎変形症と顎関節症って何？ 基本の違いをわかりやすく説明します
顎変形症と顎関節症は、どちらも顎（あご）に関わる病気ですが、性質や原因、症状がまったく異なります。
顎変形症は、顎の骨そのものの形や位置が歪んだりずれたりしている状態を指します。これは生まれつきだったり、成長にともなう異常だったりします。つまり、顎の骨格の問題です。
一方、顎関節症は、顎の関節の周りの筋肉や靭帯、関節自体の炎症や障害が原因で起こる症状の総称です。これは日常生活の中での噛み合わせの負担やストレス、癖が原因となって発症します。
このように、顎変形症は骨の形の問題、顎関節症は関節や周辺組織の機能的な問題と言えます。
混同しやすいですが、別の病気なので治療方法も違います。それぞれを理解することが大切です。
顎変形症の原因と主な症状について詳しく解説します
顎変形症は、顎の骨の形や位置が正常でない状態で、おもに遺伝や成長過程での異常が原因とされています。例えば、上あごが小さかったり、下あごが前に出すぎていたり、左右非対称になっているケースがあります。
症状は、見た目の問題が目立ちます。顔のバランスが崩れたり、かみ合わせが悪く食べ物が噛みにくかったりします。また、話しにくさや歯並びの悪化も見られます。
この病気は見た目の異常と機能障害が混ざっているため、健康保険で治療が認められることがあります。
手術で顎の骨を切って形を直すことが多く、矯正歯科治療と組み合わせて治療を行うことが一般的です。
放置すると、咀嚼（そしゃく）能力の低下や顎関節のトラブルが増えることもあるため、早めの診断と治療が大切です。
顎関節症の原因と症状、治療法についてわかりやすく紹介します
顎関節症は、顎の関節や周囲の筋肉、靭帯が何らかの原因で異常を起こし、痛みや動かしにくさが生じる状態です。ストレスや噛み合わせの悪さ、歯ぎしりや食いしばりなどの日常習慣、姿勢の問題も影響します。
症状は、口を開けるときの痛み、カクカクと音がしたり、口が開きにくくなることなどです。また、首や肩のこりを感じることもあります。
治療は、痛みの軽減を目指す保存的な方法が中心で、マウスピースの装着、ストレス軽減、生活習慣の改善が行われます。
重症の場合は、関節自体の手術が検討されることもありますが、ほとんどの場合は長期的なケアで症状が改善します。
放置すると慢性的な痛みや日常生活への支障が大きくなるため、早めに専門医に相談することが大切です。
顎変形症と顎関節症の違いを表で比較！特徴を一目で確認
| 項目 | 顎変形症 | 顎関節症 |
|---|---|---|
| 原因 | 骨の変形や位置のずれ 遺伝・成長異常 | 関節や筋肉の炎症や障害 噛み合わせ・ストレス・癖 |
| 主な症状 | 顔のゆがみ かみ合わせの悪さ 発音や食事の困難 | 顎の痛み 口の開閉時の異音 口が開きにくい |
| 治療法 | 手術（骨切り）と矯正 健康保険適用の場合あり | 保存的治療が中心 マウスピースや生活改善 |
| 発症年齢 | 主に成長期～成人 | 成人以降に発症しやすい |
| 形態変化 | 明確な骨の変形がある | 骨形態は基本的に正常 |
