
既往歴と既往症の違いとは?基本から理解しよう
医療の現場でよく耳にする言葉に「既往歴(きおうれき)」と「既往症(きおうしょう)」があります。これらは似ているようで意味が少し違うため、混同しやすい言葉です。そこで今回は、中学生にもわかりやすく、この二つの言葉の違いとそれぞれの役割について詳しく解説します。
まず、「既往歴」とはこれまでに経験した病気やけが、治療歴などの全体的な健康の履歴を指します。一方で「既往症」とは過去にかかった病気や現在も残っている特定の病気を特に意味します。つまり、既往症は既往歴の一部とも言えます。
これらの違いを頭に入れながら、次の章から詳しく見ていきましょう。
既往歴とは?過去から今までの健康状態の記録
「既往歴」は、あなたが過去に経験した病気、けが、手術、治療など健康に関するすべての履歴を指します。健康診断や病院の問診票などで聞かれることが多い項目です。
例えば、昔に骨折したことがあったり、風邪を引いたり手術を受けたりした経験があれば、それはすべて「既往歴」に含まれます。
とても広い範囲を含み、現在病気が治っていても、その情報は「既往歴」として記録されます。将来の治療や診断に役立つ重要な情報です。
まとめると、既往歴は過去の病気の経験や健康状態の記録全般と言えます。
既往症とは?過去にかかった病気や現在も影響のある病気
「既往症」は「既往歴」の中から、実際に具体的な病気や病状を指す言葉です。しかも、単にかかっただけでなく、将来的に健康に影響を及ぼす可能性があるものを指す場合もあります。
たとえば、過去に高血圧や糖尿病になったことがあり、その病気が現在もコントロールされている場合などが「既往症」に該当します。また、過去に感染症やアレルギーなどがあったときも、特に医師の診察時に重要視されることがあります。
つまり「既往症」は重要な病気や健康状態の履歴であり、治療や診断の参考になるという点がポイントです。
「既往歴」と「既往症」の違いを表でわかりやすく整理
ここで、「既往歴」と「既往症」の違いを簡単な表にまとめてみました。
項目 | 既往歴 | 既往症 |
---|---|---|
意味 | 過去のけがや病気、治療など健康に関するすべての履歴 | 過去にかかり、現在も影響のある特定の病気や病状 |
範囲 | 広い(すべての健康履歴) | 限定的(特に重要な病気に注目) |
例 | 骨折、風邪、手術、アレルギーなど全般 | 糖尿病、高血圧、心臓病など |
役割 | 患者の健康状態を総合的に把握する | 治療や診断の参考となる |
このように、既往歴は過去に経験したすべての健康情報の記録であり、その中から特に重要な病気が既往症として医療現場で注目されるわけです。
まとめ:医療現場での活用とあなたの健康記録のポイント
いかがでしたか?
今回の解説で、既往歴は人生で経験してきたすべての病気やけがの履歴、既往症はその中でも特に重要な病気や現在も影響のある健康状態を指すことがわかりましたね。
健康診断や病院で問診票に記入するとき、これらの言葉の違いを理解していると、正しく詳しく自分の健康情報を伝えることができます。
また医師や看護師もあなたの健康履歴をもとに最適な治療を考えるので、正確な既往歴や既往症の情報を伝えることはとても大切です。
これからも自分の健康に関心を持ち、既往歴や既往症をしっかり把握しておくことをおすすめします。
「既往症」という言葉、実はただの過去の病気の記録以上の意味があるんです。単に『以前かかった病気』というだけでなく、その病気が今も体に影響を与えているかどうかがポイントなんですよ。たとえば、子どもの頃にかかった風邪は治ってしまえば既往症とは言いませんが、高血圧やアレルギーのように長く体と付き合う病気は立派な既往症です。医師が診察する際に、特に重視する部分なので知っておくと役立ちますよ。