
FTAとNAFTAって何?基本からわかりやすく解説!
まずはFTAとNAFTAという言葉が何を意味しているのか、基本から理解しましょう。
FTAとは「自由貿易協定(Free Trade Agreement)」の略称です。これは国と国が互いに関税を減らしたり、ほぼなくしたりして、貿易をしやすくするための約束のことを指します。たとえば車や食べ物、洋服、機械など、国同士でやり取りする商品の税金を安くして、お互いにビジネスがしやすくなるようにする制度です。
一方で、NAFTAは「北米自由貿易協定(North American Free Trade Agreement)」の略で、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で結ばれたFTAの一例です。これは特に北米の3国間で作られた経済の協力関係を表しています。
つまり、「FTA」は貿易協定の一般的な言葉で、「NAFTA」はそのFTAの中でも特定の3カ国が結んだ協定の名称です。このように、FTAは広い意味、NAFTAは特定の協定という違いがあります。
FTAは世界中でいろいろな国どうしで結ばれていますが、NAFTAは北米3国に限定されています。
この違いを知っておくことは国際経済の仕組みを理解するうえでとても大切です。
FTAの特徴と具体例を解説
FTAは一国や複数国が結ぶ「自由貿易」に関する協定です。これに加入すると関税や輸入制限が緩和され、商品が安く買えたり売れたりしやすくなります。
FTAの主な目的は以下の通りです。
- 国同士の貿易を活発にして経済成長を促進する
- 参加国間の関税や輸入規制を低減する
- 投資やサービス貿易もスムーズにすることがある
たとえば、日本が結んでいる代表的なFTAには「日本・EU経済連携協定」や「日豪経済連携協定」などがあります。
FTAは交渉が進むと関税以外にも知的財産の保護や労働基準、環境保護など幅広い事項に影響を与えることがあります。
FTAは自由に貿易をしやすくするための取り決めですが、参加国ごとに中身や範囲は違います。ですので、FTAと言っても内容はさまざまです。
NAFTAの特徴と歴史、そして新しい形への変化
NAFTAは1994年にアメリカ、カナダ、メキシコが結んだ北米地域の自由貿易協定です。
この協定のおかげで3カ国間の関税はほぼなくなり、車や農産物、サービスなどの貿易が大きく増えました。
NAFTAの特徴は「3カ国が長期的に密接に経済を結びつけたこと」にあります。
しかし2020年にはNAFTAは新しい協定USMCA(アメリカ・メキシコ・カナダ協定)に置き換えられました。内容は似ていますが、環境保護や労働者の権利強化などが盛り込まれています。
NAFTAは北米経済の土台を作りましたが、その後の世界情勢や経済の変化に合わせてルールがアップデートされたわけです。
このようにNAFTAはFTAの代表例であり、時代のニーズに合った新しい協定に進化しています。
FTAとNAFTAの主な違いを比較表でチェック!
FTAは自由貿易全般を指し、NAFTAはFTAの中の1つの協定。
NAFTAは北米地域に特化した具体的な協定で、FTAはその一般的な枠組みとして考えるのが分かりやすいです。
以上のポイントを抑えると、初心者でもFTAとNAFTAの違いをしっかり理解できるでしょう。
NAFTAの進化版としてのUSMCAは意外と知られていませんが、2020年にNAFTAは新しい協定「USMCA」に置き換えられました。
USMCAは従来のNAFTAの枠組みを引き継ぎつつ、労働者の権利強化や環境保護をより重視しています。
この変更は北米3国間の貿易だけでなく、社会的な側面も考慮する動きとして注目されています。
NAFTAという言葉に馴染みがあっても、実際にはUSMCAに変わったことを覚えておくと国際情勢の理解に役立ちますよ!
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