
捨印と訂正印とは?基本の意味と役割をわかりやすく説明
日本のビジネスや行政の書類では、印鑑が重要な役割を果たしています。捨印(すていん)と訂正印(ていせいいん)は、どちらも書類の修正や取り扱いに関係しますが、その使い方や意味には大きな違いがあります。
まず捨印とは、主に書類の修正があとから必要になる可能性がある場合に、契約者などがあらかじめ押しておく印鑑です。これがあると、訂正箇所があっても相手方がその修正を認めたことになります。
一方、訂正印は、実際に書類の間違いを自分で訂正した際に押す印鑑です。つまり、修正が行われたことを本人が認め、その訂正を正式に承認したことを示します。捨印は将来の修正許可、訂正印は実際の訂正認可と考えてください。
このように、捨印はあらかじめ押すもので、訂正印はその場で訂正した時に押すものと覚えるとわかりやすいでしょう。
捨印と訂正印の具体的な使い方と注意点
次に、捨印と訂正印の使い方について説明します。
捨印は契約書や重要な書類の右上などに押すことが多く、会社や取引先とのトラブルを避けるために使います。万が一、書類に誤字脱字や記入漏れがあった時に、相手方が勝手に修正しても、その捨印があることで本人が認めたとみなされます。
しかし、捨印を押すことは、その部分の訂正を相手に任せるということですので、安易に押すと思わぬトラブルにもつながります。押す場所や範囲は契約前にしっかり確認することが重要です。
一方、訂正印は実際に記入ミスを見つけて修正した時に使用します。修正箇所のそばに修正した内容を記入し、修正のすぐ横に訂正印を押して、本人の承認を示します。
訂正印は元の署名や捺印と同じ印鑑を使うことが一般的ですが、場合によっては別の印鑑を使うよう指示されることもあるので、状況に応じて対応しましょう。
捨印と訂正印の違いが一目でわかる一覧表
最後に、捨印と訂正印の違いを簡単に理解できる表を作成しました。
項目 | 捨印 | 訂正印 |
---|---|---|
意味 | 後で書類の修正を認めるためにあらかじめ押す印鑑 | 書類の間違いを直した時に押す印鑑 |
タイミング | 書類作成前や確認時に押す | 訂正時に押す |
押す場所 | 書類の端や決められた箇所 | 訂正箇所のすぐ隣 |
役割 | 修正を相手に任せる許可 | 修正の本人承認 |
トラブルリスク | 安易な押印は誤修正の危険あり | 正しい訂正を証明する |
上記のポイントを押さえて、捨印と訂正印の正しい使い方を理解し、トラブルを防ぎましょう。
ビジネス書類や契約書を扱うときは、ぜひこれらの違いを知って、安心して作業をしてくださいね。
捨印って、普段はあまり意識しないけど、実はかなり重要なんです。押しておくと書類の微妙なミスをあとから勝手に直されても“それでいいよ”と認めたことになるんです。でも、その反面、間違った部分を相手に任せる怖さもあって、よく考えて押さないとトラブルになることも。だから、“捨てる印”という名前とは違って、結構大事な責任が伴うんですよね。
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