
抗炎症薬と抗菌薬の基本的な違いとは?
私たちが病気になったときに使うお薬にはいろいろありますが、その中でもよく聞くのが抗炎症薬と抗菌薬です。この二つ、どちらも体の調子を整えるために使われますが、実はその働きは大きく違います。
抗炎症薬は名前の通り、炎症を抑える薬です。炎症とは、ケガや感染症で赤く腫れたり熱を持ったり痛みがでたりする体の反応のこと。例えば、スポーツで足を強く打ったりしたときに腫れるのも炎症の一種です。抗炎症薬はこの炎症の症状をやわらげて、痛みや腫れを小さくしてくれます。
一方、抗菌薬は細菌(バイキン)を殺したり増えないようにする薬です。細菌が増えて悪さをすることで、体に感染症が起こることがよくあります。抗菌薬は感染症の原因である細菌を直接攻撃し、治すのに役立ちます。
抗炎症薬と抗菌薬の効果や使い方の違い
抗炎症薬は痛みや腫れを感じる部分に効くので、使う目的はケガや関節炎、アレルギー反応の緩和がメインです。また、熱を下げる効果もあるものが多いので、風邪の症状を和らげるために使われることもあります。
抗菌薬は細菌の種類によって効果が違うため、正しい種類を使うことが重要です。風邪の多くはウイルスが原因のため、抗菌薬は効きません。正しく使わないと薬が効かなくなったり、体に悪影響が出たりすることがあるので医師の指示が大切です。
このように、抗炎症薬は症状を和らげる対処療法で、抗菌薬は病気の原因を直接攻撃する治療薬と覚えるとわかりやすいです。
抗炎症薬と抗菌薬の種類と副作用について
抗炎症薬は大きく分けてステロイド系と非ステロイド系(NSAIDs)があります。
・ステロイド系は強力に炎症を抑えることができるが、副作用も注意が必要。
・非ステロイド系は市販薬にも多く、痛みや熱を和らげやすい。
抗菌薬はペニシリン系、セフェム系、マクロライド系など様々な種類があり、それぞれ効く細菌の種類が違います。副作用としては、アレルギー反応や胃腸の不調を起こすことがあります。
以下の表に比較ポイントまとめます。
ポイント | 抗炎症薬 | 抗菌薬 |
---|---|---|
目的 | 炎症や痛みを和らげる | 細菌を殺す・増殖を防ぐ |
主な使用例 | 関節炎、ケガの腫れ、アレルギー症状 | 感染症(扁桃炎、肺炎など) |
主な種類 | ステロイド系、NSAIDs | ペニシリン系、マクロライド系など |
副作用 | 胃の痛み、免疫抑制など | アレルギー、胃腸不調 |
注意点 | 長期使用は医師と相談 | 自己判断は禁物、耐性菌リスク |
まとめ
抗炎症薬は体の炎症や痛みを抑えるための薬で、抗菌薬は細菌が原因の病気を治す薬です。
症状や病気の原因によって使い分けが必要で、正しく使うことがとても大事です。
病院でお薬をもらったときは、効果や副作用、使い方をしっかり理解して安全に服用しましょう。
抗菌薬の中でもよく知られているのがペニシリンですが、実はペニシリンは発見された当初、多くの命を救った画期的な薬でした。ところが、使いすぎたり自己判断で服用した結果、細菌が薬に強くなってしまう”耐性菌”が増えてしまいました。だから、今では抗菌薬は必ず医師の指示に従って使うことが大切なんです。まさに薬も正しく使ってこそ効果があるということですね。
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