
建築業許可と建設業許可って何?基本を押さえよう
まずはじめに、建築業許可と建設業許可は一見似ている言葉ですが、実は少し違います。
建設業許可は、国や都道府県が建設工事を行う事業者に与える許可のことを指し、幅広い工事全般を対象としています。これに対して建築業許可という言葉は業界内で使われることが多く、正式には「建設業許可」の中の特定の「建築工事業」を意味します。
言い換えれば、建築業許可は建設業許可の一部であり、建設業許可の中には土木工事業や電気工事業、管工事業なども含まれています。
このように、両者は大きな枠組みとその中の一分野という関係です。
建築業許可と言った場合は建築工事に限定された許可、建設業許可は建設工事全般をカバーする許可と覚えておくと良いでしょう。
建築業許可と建設業許可の具体的な違いを表で比較
次に、もっとわかりやすくするために、建築業許可と建設業許可の違いを表にまとめました。
以下の表を見てみましょう。
ポイント | 建築業許可 | 建設業許可 |
---|---|---|
正式名称 | なし(通称として使われることが多い) | 建設業許可 |
対象工事 | 建築工事(建物の新築、改築など) | 建築工事、土木工事、設備工事など幅広い工事 |
許可の範囲 | 建築工事業のみ | 土木工事業、建築工事業、電気工事業など全部で29種類 |
取得のメリット | 建築工事に特化した信頼獲得 | 様々な工事の受注が可能 |
申請先 | 都道府県または国(場合により) | 都道府県または国に申請 |
このように、建築業許可は建設業許可の中の一つの業種として位置づけられています。
したがって、建築工事を行うためには必ず建設業許可のうち「建築工事業」の許可が必要となります。
許可取得が必要な理由と注意点
建設業許可を取得する理由は、法律で一定規模以上の工事を受注するには許可が必要と定められているからです。
例えば、500万円以上(一部の工事では1500万円以上)の工事を請け負う場合は必ず許可を持っている必要があります。
また、建築業許可(建築工事業許可)でも同様で、建築工事を行う業者はこの許可を取得しなければなりません。
注意点として、建築業許可と建設業許可が言葉として混同されやすいことがありますが、正式には建築業許可という言葉は法律上の許可名ではない点に注意してください。
つまり、許可申請の際は「建設業許可」のうち「建築工事業」の許可を取得することとなります。
建設業許可の種類や要件は複雑なので、専門家に相談するのもおすすめです。
建築業許可と建設業許可の違いを説明するときに面白いのが、実は「建築業許可」という言葉自体は法律にはっきり書かれていないことです。多くの人は建築工事をする許可のことをそう呼びますが、正式には「建設業許可」という名前で、その中の建築工事業の許可を取る必要があります。つまり、言葉の使い方で混乱しやすいけれど、許可の実体はひとつで、業務の範囲が違うだけなんですね。こうした細かい違いを知ると、法律や許可の世界が少し面白く感じられるかもしれません。