
健康保険と厚生年金とは?基本を理解しよう
日本には、みんなが安心して暮らせるようにさまざまな社会保障制度があります。その中でも「健康保険」と「厚生年金」は、とても重要な役割を持っています。まずは、それぞれが何をする制度なのかをわかりやすく説明します。
健康保険は、病気やけがをしたときの医療費の一部を助けてくれる制度です。病院に行くときの費用が高くても、保険があるので自己負担が少なくてすみます。
一方、厚生年金は、仕事をしている人が将来受け取る年金のこと。老後や病気で働けなくなったとき、または家族が亡くなったときなどに支えになるお金をもらうための仕組みです。
つまり、健康保険は病気やけがの医療費をカバーするもので、厚生年金は生活を支えるお金の仕組みと覚えておきましょう。
健康保険と厚生年金の違い:目的と受けられるサービス
健康保険と厚生年金の違いをもっと詳しく見ていきましょう。
健康保険は、病気やけがをしたときの医療費の補助がメインのサービスです。例えば、病院で治療費のほとんどは保険が支払ってくれるので、本人は3割だけ払えばよい仕組みです。また、出産育児一時金や傷病手当金など、生活を助ける制度も含まれています。
厚生年金は、主に将来の年金受給のための制度で、老後の生活費を支えます。ほかにも障害年金や遺族年金のように、働けなくなった場合や家族が亡くなったときにも支給されます。
健康保険は短期的な医療費負担の軽減、厚生年金は長期的な老後や障害、遺族の生活保障という違いがあります。
健康保険と厚生年金のしくみを表にまとめてみよう
違いを一目で理解できるように、健康保険と厚生年金の主な特徴を表にまとめました。
項目 | 健康保険 | 厚生年金 |
---|---|---|
目的 | 病気・けがの治療費補助 | 老後や障害、遺族の生活保障 |
対象者 | 会社員やその家族(健康保険加入者) | 会社員や一定以上の給与を得る人 |
保険料 | 給与の一定割合(約10%前後)を本人と会社が半分ずつ負担 | 給与の一定割合(約18%)を本人と会社が半分ずつ負担 |
給付内容 | 医療費の負担軽減、出産育児一時金、傷病手当金 | 老齢年金、障害年金、遺族年金 |
受給開始 | 病気やけがの時に即時 | 原則65歳から老齢年金開始 |
このように両者は目的も給付の内容も異なりますが、どちらも安心して生活するために欠かせない制度です。
まとめ~健康保険と厚生年金、しっかり理解して賢く活用しよう~
健康保険は病気やけがのときに役立つ医療保障、厚生年金は将来に備える年金制度です。
会社員ならどちらも給料から保険料が引かれ、会社も半分負担しています。知らないうちに支払っているかもしれませんが、だからこそ制度の仕組みを知ることが大切です。
これらの保険に加入しているおかげで、病気の治療費が安くなったり、老後の収入が確保されたりと、安心した生活を送ることができます。
将来やもしものときに備えて、健康保険と厚生年金の違いをしっかり理解し、上手に活用しましょう。
健康保険の「傷病手当金」は意外と知られていませんが、仕事ができなくなるほど病気やけがをしたときに、給料の代わりに一定期間お金を受け取れる仕組みです。普通の医療費の補助とは違い、長期間休むときの生活費の助けになるんですよ。これがあるから、無理して働き続ける必要がなく安心して休めるんです。ちょっとした豆知識として、知っておきたい制度ですね。