
サービス収支とは何か?
サービス収支は、国が海外とやり取りする「サービス」のお金の出入りを表すものです。例えば、観光で外国からお金をもらったり、外国に日本のITサービスを提供して受け取ったりする場合です。
サービス収支は物ではなく、サービスのやり取りによって発生するお金の流れを示しています。
これには、旅行・観光、輸送、通信、金融や保険、情報サービスなどが含まれます。海外の人が日本に来てお金を使うとプラスに、逆に日本人が海外でサービスを受けてお金を使うとマイナスになります。
サービス収支は、国のどれだけサービスで儲かっているか、あるいは使っているかを知る指標です。
いわば、経済の“見えにくい部分”ですがとても重要な収支の一つです。
貿易収支とは何か?
貿易収支は、国が海外とやり取りする「物の輸出入」に関するお金の出入りを示します。
例えば、日本から外国に車や家電製品を売って得たお金や、外国から日本に輸入する商品にかかるお金が含まれます。
物の売り買いでどれだけお金が入ってきて、出て行っているかを表すのが貿易収支です。
「輸出額」から「輸入額」を引いた値が貿易収支となり、プラスなら輸出の方がお金を稼いでいる、マイナスなら輸入が多く赤字ということになります。
企業や国がどれだけ物で儲けているのかが分かる重要な指標です。
サービス収支と貿易収支の違い
サービス収支も貿易収支も国のお金の出入りを示す重要な指標ですが、ポイントは「物かサービスか」の違いです。
以下の表に簡単にまとめます。
収支の種類 | 内容 | 具体例 | 収支の意味 |
---|---|---|---|
サービス収支 | サービスの輸出入に伴うお金の流れ | 観光、輸送、金融、情報技術の提供 | 国がサービスでどれだけ稼ぐか、使うか |
貿易収支 | 物の輸出入に伴うお金の流れ | 車、家電、食料品、機械設備の売買 | 物の売買でどれだけ儲かるか赤字か |
このように、サービス収支は“目に見えないサービスのやり取り”を表し、貿易収支は“形のある物の売買”を表しています。
経済を理解するときはこの2つの違いをしっかり押さえることが大切です。
まとめ
・サービス収支はサービスの輸出入によるお金の出入り
・貿易収支は物の輸出入によるお金の出入り
・経済成長の分析に両方の収支は欠かせない指標
これを理解すれば、ニュースや資料で経済の話題が出たときに内容がぐっと分かりやすくなります。
初心者の方もこれを機にサービス収支と貿易収支の違いをしっかり押さえて、世の中の経済の動きを感じてみてください。
サービス収支の中でも特に旅行や観光はとても面白いです。外国から日本に訪れる観光客はもちろんプラスですが、逆に日本人が海外旅行に出かける時はマイナスになります。実は日本がたくさん海外旅行に行くと、サービス収支が赤字になることもあります。でもこれは国全体から見ると、お金が日本から海外に流れるということで経済活動の一部なんです。旅行が楽しみだけど、経済の見方で考えると面白いですね。実際に旅行客の動きがその国のサービス収支に大きな影響を与えているのです。