
心電図モニターと心電図検査の違いとは?
医療の現場でよく聞く「心電図モニター」と「心電図検査」。どちらも心臓の動きを調べるものですが、実は役割や使い方が少し違います。
心電図モニターは、リアルタイムで心臓の電気的な動きを監視する機械です。病院のベッドの横に設置されていて、心拍数やリズムを連続でチェックし、異常があればすぐに医師に知らせる役割があります。特に手術中や集中治療室でよく使われています。
一方で心電図検査は、一定時間の心電図を記録して詳しく解析する検査です。通常は診察時に行われ、心臓の健康状態を評価したり、不整脈や心筋梗塞の兆候を見つけたりします。検査の結果は詳しい波形として記録され、医師がじっくり診断します。
この二つは似ているようで役割が違うため、目的や状況に応じて使い分けられています。
使い方や特徴の違いを詳しく解説
まず、心電図モニターは連続監視装置なので、患者さんの心臓の動きを常にチェックし続けます。
特徴は以下の通りです。
- 病棟や手術室で常時使用
- リアルタイムで心拍数やリズムを表示
- 異変が起きると警報がなる
- 長時間装着も可能
心電図検査は、主にクリニックや病院で行われる検査で、
- 数分から数十分の記録をとる
- 心電図波形を印刷して診断に使う
- 不整脈や心筋梗塞といった病気の発見に利用
- ホルター心電図検査では24時間の記録もできる
心電図検査は記録結果をもとに、医師がじっくりと診断するために使います。
一方、モニターは状況をリアルタイム把握するのに適しています。
表で比較!心電図モニターと心電図検査の違いまとめ
ポイント | 心電図モニター | 心電図検査 |
---|---|---|
目的 | リアルタイムの心拍数監視 | 心臓の異常の有無を診断 |
使用場所 | 病院・手術室・集中治療室 | 診察室・検査室 |
使用時間 | 長時間継続して監視可能 | 数分~数十分、場合により24時間記録も |
出力 | リアルタイム画面で表示 | 波形を印刷・記録して診断 |
目的の詳細 | 異常発生の即時検知 | 異常の詳細分析 |
これらの違いを踏まえると、心電図モニターは患者さんの状態をその場で監視する装置、心電図検査は心臓の健康状態を詳しく調べるための検査だということがわかります。
まとめ:どんな時に使い分けるの?
心電図モニターは、急に心臓の状態が悪くなる恐れがある場面で使用します。例えば手術中、集中治療室での重症患者、心臓病の管理が必要な患者などです。
心電図検査は、症状がある時や定期的な健康診断の一環として使われます。不整脈や胸の痛み、動悸がある時に診断するために必要です。
どちらも心臓の健康管理には欠かせない重要なツールなので、違いを知っておくことは健康を守るうえで役立ちます。
心電図検査といえば、普通は数分で終わる短時間の記録が一般的ですが、「ホルター心電図検査」という特殊な検査中は24時間も記録を取ります。これが興味深いところで、普段の生活中の心臓の動きを丸一日追跡できるんです。運動している時や寝ている時の心臓のリズムの変化までわかるので、病気の見落としを防ぐのに役立っています。こんなに長時間測ることで、一時的な異常も逃しにくくなるんですね。心電図検査って、実はとても奥が深いんですよ!
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