
MRIとPETって何?まずは基本を知ろう
医療の現場でよく耳にする「MRI」と「PET」は、どちらも体の中を詳しく調べるための検査ですが、どう違うのか分からない人も多いでしょう。
まず、MRI(エムアールアイ)は「磁気共鳴画像法」のことで、とても強い磁石と電波を使って体の中の水分の状態を画像にします。
一方、PET(ペット)は「陽電子放射断層撮影」という方法で、体の中に放射性物質を入れて、その反応を画像化することで体の働きや異常を調べます。
つまり、MRIは体の形や構造を調べるのに強く、PETは体の中の細胞の働きを見るのに向いている検査です。
MRIとPETの仕組みの違いと特徴
MRIの仕組み:
MRIは磁石の力で水素原子を並べ、その並び方を電波で読み取ります。
これにより脳や筋肉、臓器の形や状態を詳しく写し出せるので、けがや腫瘍などの構造的な問題を発見しやすいです。
PETの仕組み:
PETでは、放射性の薬剤を血液に入れます。この薬剤は特定の細胞に集まり、放射線を出します。
この放射線を検出して画像にすることで、がん細胞がどこにあるかや、脳の働きの異常など機能的な情報を知ることが可能です。
それぞれの検査は目的や体の状態に合わせて選ばれます。
MRIとPETの主な違い一覧表
項目 | MRI | PET |
---|---|---|
目的 | 体の構造や形状の撮影 | 体の機能や代謝の撮影 |
使用原理 | 磁気と電波 | 放射性物質と検出器 |
検査時間 | 20~60分程度 | 約30分~1時間程度(薬剤準備含む) |
放射線の有無 | なし | あり(微量) |
主な用途 | 脳や筋肉、関節の異常検査 | がんの診断、脳の機能評価 |
MRIとPET、それぞれの検査のメリットとデメリット
MRIのメリット:
・放射線を使わないため安心
・体の細かい形や構造をはっきり映せる
MRIのデメリット:
・強力な磁石を使うため体内に金属がある人は受けられない
・検査中に狭いところにいるため怖い人もいる
PETのメリット:
・がん細胞の微妙な活性を早期発見しやすい
・脳の働きや心臓の状態も確認できる
PETのデメリット:
・放射線を使うため妊婦さんなどは注意が必要
・検査費用や準備時間が高め
どちらも重要な検査で、病気の種類や状況に合わせて使い分けられています。
まとめ:MRIとPETの違いを理解して適切な検査を選ぼう
今回はMRIとPETの違いを詳しく解説しました。
簡単に言うと、MRIは体の形や構造を見るのに優れていて、PETは体の機能や細胞の活動を調べるのに向いています。
どちらの検査も体の状態を詳しく知るために役立つ大切なものです。もし検査が必要な時には、医師と相談しながら自分の症状に合った検査方法を選びましょう。
健康のために、正しい知識を持つことが大切です!
MRIとPETはどちらも体の中を調べる検査ですが、特に面白いのはPETの放射性薬剤の仕組みです。薬剤は体内で特定の細胞に集まる性質があり、がん細胞のように異常に活発な細胞はエネルギーをよく使うため薬剤もよく集まります。だからPET画像ではがんの場所がはっきり見えるんですね。放射線を使うから怖いと思うかもしれませんが、使う放射線量はとても少なく、安全に検査が受けられます。この仕組みが医学の発展に大きく貢献しているんです。
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